最新記事

アフガニスタン

タリバン政権発足から1年のアフガニスタン 自由失った女性たちは今

2022年8月14日(日)10時19分

公共の場所における女性の行動について、必ずしも明確なルールは無い。だが、カブールのように比較的自由な都会では、女性は男性の付き添い無しに移動することがよくある。だが、南部や東部など、より保守的な地方では、さほど日常的な光景ではない。また、すべての女性は78キロメートル以上移動する際に、男性の付き添いが義務付けられている。

勉強はやめない

国際社会がアフガンの新指導部の承認を拒んでいるのは、タリバンによる少女と女性の取り扱いが主な理由の1つだ。この結果、アフガンは数十億ドルの支援を断たれ、経済危機に拍車がかかっている。

アフガニスタンは少女の高校通学を禁止している世界で唯一の国。タリバンは今年3月、女子の中等教育学校を再開すると発表したが、女子児童が喜んで通学し始めたその朝に決定を撤回した。

民間の学習指導やオンライン授業を通じて、なんとか教育を受け続けている少女もいる。

ケリシュマ・ラシーディさん(16歳)は、一時しのぎの措置として民間の学習指導を受け始めたが「学校再開を期待している」という。学校の閉鎖が続くようなら、学校に戻れるよう両親とともにアフガンを出たいと望んでいる。

「勉強することは決してやめない」とラシーディさん。2020年に北東クンドゥーズの自宅がロケットに攻撃された後、一家はカブールに移り住んだ。

食いつなぐために「新たな日常」を受け入れざるを得なかったと語る女性もいる。

元女性警察官のグレスタン・サファリさん(45歳)は、タリバンに止められて職を変えざるを得なかった。現在はカブールで他の家庭の家事を請け負っている。「自分の職業が好きだった。肉でも果物でも、必要なものが何でも買えた」とサファリさんは振り返った。

(Mohammad Yunus Yawar記者)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米12月求人件数、38.6万件減の654.2万件 

ワールド

米ロ・ウクライナ三者協議、交渉継続で合意 捕虜交換

ワールド

トランプ氏、高市首相を全面支持 3月19日にホワイ

ビジネス

ECBが金利据え置き、ドル安を静観 インフレ見通し
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新世論調査が示すトランプ政権への評価とは
  • 2
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 6
    「反トランプの顔ぶれ」にMAGAが怒り心頭...グリーン…
  • 7
    ユキヒョウと自撮りの女性、顔をかまれ激しく襲われ…
  • 8
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流してい…
  • 9
    関税を振り回すトランプのオウンゴール...インドとEU…
  • 10
    習近平の軍幹部めった斬りがもたらすこと
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中