最新記事

ウクライナ情勢

「ロシア国民は目を開いて!」 テレビで反戦抗議の女性は父親がウクライナ人だった

2022年3月17日(木)09時05分
ロシア国営テレビ「チャンネル1」の女性従業員マリーナ・オフシャンニコワ

ロシア国営テレビ「チャンネル1」の生放送中に映り込み、反戦を訴えた女性従業員のマリーナ・オフシャンニコワさん(43)は16日、ロイターに対し、身の危険を感じているとしつつも、自身の抗議によって政府のプロパガンダに対して国民の目が開かれることを望んでいると語った(2022年 ロイター)

ロシア国営テレビ「チャンネル1」の生放送中に映り込み、反戦を訴えた女性従業員のマリーナ・オフシャンニコワさん(43)は16日、ロイターに対し、身の危険を感じているとしつつも、自身の抗議によって政府のプロパガンダに対して国民の目が開かれることを望んでいると語った。

14日の騒動後初のインタビューで「英雄のように感じていることは全くない。この犠牲が無駄にならず、人々には目を開いてほしい」とした上で、「自分の行動の正当性を信じているが、今はこれから対応しなければならない問題の大きさを理解しており、自分の安全を非常に心配している」と述べた。

また、メディアとプロパガンダによってロシア人とウクライナ人が分断され衝突が起こると強調。ロシア国外に逃れる予定はなく、刑事責任を問われないことを望むとした。

ウクライナ人の父を持ち、11歳と17歳の母親でもあるオフシャンニコワさんは当初、ロシア大統領府近くの広場で抗議することを考えたが、実質的な効果はほとんどないと判断。戦争に抗議するだけではなくロシア国民に直接メッセージを送りたかったという。

インタビューで「プロパガンダに耳を貸さず、情報を分析する方法を学んでください。ロシア国営テレビだけでなく、他の情報源を見つける方法を学んでください」と訴えた。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・ロシア戦車を破壊したウクライナ軍のトルコ製ドローンの映像が話題に
・「ロシア人よ、地獄へようこそ」ウクライナ市民のレジスタンスが始まった
・【まんがで分かる】プーチン最強伝説の嘘とホント
・【映像】ロシア軍戦車、民間人のクルマに砲撃 老夫婦が犠牲に


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米労働市場にリスク、一段の利下げ正当化=フィラデル

ワールド

トランプ氏やエジプトなどの仲介国、ガザ停戦に関する

ワールド

トランプ氏、ゼレンスキー氏と17日会談 トマホーク

ワールド

トランプ氏、ガザ停戦でエジプトの役割を称賛 和平実
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 3
    車道を一人「さまよう男児」、発見した運転手の「勇敢な行動」の一部始終...「ヒーロー」とネット称賛
  • 4
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃を…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    筋肉が目覚める「6つの動作」とは?...スピードを制…
  • 7
    連立離脱の公明党が高市自民党に感じた「かつてない…
  • 8
    1歳の息子の様子が「何かおかしい...」 母親が動画を…
  • 9
    ウィリアムとキャサリン、結婚前の「最高すぎる関係…
  • 10
    あなたの言葉遣い、「AI語」になっていませんか?...…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル賞の部門はどれ?
  • 4
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 7
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 8
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 9
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 10
    トイレ練習中の2歳の娘が「被疑者」に...検察官の女…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
  • 10
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中