最新記事

経済制裁

バイデン、ロシア産原油の禁輸を発表 即時発効へ 英も輸入停止

2022年3月9日(水)08時48分
バイデン大統領

バイデン米大統領はロシア産原油の輸入を禁止すると発表した。ウクライナに侵攻したロシアに対する圧力を高める。 写真は同日、ホワイトハウスでロシアに対する新たな措置を発表するバイデン大統領(2022年 ロイター//Kevin Lamarque)

バイデン米大統領は8日、ロシア産の原油や天然ガス、石炭の輸入を禁止すると表明した。ウクライナに侵攻したロシアに対する圧力を高める。

バイデン大統領は「ロシア産の原油やガスの輸入を全面的に禁止する」とし、「米国民はプーチン大統領の戦争マシンに対し新たな力強い打撃を与える」と述べた。

関係筋の情報では、今回の禁輸措置には原子力発電所向けのウランは含まれない。

米政権高官によると、禁輸措置は即時発効する。すでに成立している契約については、45日間の解除期間を設ける。

バイデン大統領は、禁輸措置は同盟国と協議した上で決定したと説明。多くの同盟国が米国に同調できなかったとしても理解できるとした。

ジョンソン英首相も8日、ロシアからの原油と石油製品の輸入を段階的に削減し、2022年末までに完全に停止すると発表した。

バイデン大統領はまた、禁輸措置で米国も代償を払うことになるという認識を示し、「プーチン氏の戦争が引き起こしているガソリン価格高の影響を最小限にとどめるためにあらゆる措置を講じる」と言明した。

バイデン大統領が署名する大統領令の下、ロシアのエネルギー生産に投資する外国企業に対する米国人による出資や、ロシアのエネルギー部門への新規投資も禁止される見通し。

米民主党のホイヤー下院院内総務は、早ければ8日中に下院でロシア産原油などの輸入を禁止する法案の採決を実施すると述べた。

バイデン大統領の禁輸措置発表を受け、北海ブレント原油先物は約5.4%上昇した。

OANDAのシニアマーケットアナリスト、クレッグ・アーラム氏は米国の禁輸措置について「報復措置や、他国が米国の動きに追随する可能性から、原油価格上昇につながっている」と指摘。同時に「米国の輸入量はさほど大規模でなく、長期的な影響は限定的となる見通し」という見方を示した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・【まんがで分かる】プーチン最強伝説の嘘とホント
・「ロシア人よ、地獄へようこそ」ウクライナ市民のレジスタンスが始まった
・ウクライナに「タンクマン」現る 生身でロシア軍の車列に立ち向かう
・ウクライナ侵攻の展望 「米ロ衝突」の現実味と「新・核戦争」計画の中身


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イランで死刑執行が大幅増、今年800人超=国連機関

ワールド

米、パレスチナ当局者へのビザ発給を拒否 国連総会を

ワールド

イスラエル、ガザ援助物資搬入のための一時停戦を終了

ワールド

プーチン氏、中国で金正恩氏との会談検討=ロシア高官
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 2
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 3
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界がうらやむ国」ノルウェーがハマった落とし穴
  • 4
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 5
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 6
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 7
    自らの力で「筋肉の扉」を開くために――「なかやまき…
  • 8
    トレーニング継続率は7倍に...運動を「サボりたい」…
  • 9
    「ガソリンスタンドに行列」...ウクライナの反撃が「…
  • 10
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 1
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 2
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 3
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 4
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
  • 5
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 6
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 7
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 8
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 9
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 10
    脳をハイジャックする「10の超加工食品」とは?...罪…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中