最新記事

1匹だけみにくい子猫、病気と思ったら「オオカミ」だった

Woman Shocked to Discover Her 'Sick' Kitten Is Actually a Rare Wolf Cat

2021年7月26日(月)18時47分
レベッカ・フラッド
ウルフキャットの子猫

珍しいウルフキャットの子猫グレイシー @graciewolfcat-TikTok

<重い病気にかかって毛が抜けたようにしか見えない子猫が、実は自然の突然変異で誕生した希少な品種の猫であることがわかった>

メイン州に住む写真家ブリアナ・ウォルトンは、心底驚くべき体験をした。育てている子猫の1匹が病気になったと思ったら、実は非常に珍しい品種の猫「ウルフキャット」だったのだ。

自宅で預かっている2匹の猫が相次いで子猫を生んだのは7カ月前。計12匹の子猫のうち、1匹だけがきょうだいの猫たちとは違っていた。ウォルトンは奇妙な外見の子猫をグレイシーと名付け、その姿を映した動画をTikTokで共有し始めた。

当初、グレイシーは病気ではないか、とウォルトンは考えていた。毛が抜けてまだらになり、弱々しく、きょうだいの猫たちとまったく似ていなかったからだ。

wolfcatoddlooking.jpeg

グレイシ-の動画にウォルトンは、「この子は重い病気だと思っていた。まさか、ウルフキャットの赤ちゃんだとは思わかなかった」というコメントをつけている。

グレイシーの動画は爆発的な人気を博し、再生回数は200万回を超えた。ウォルトンはインスタグラムに「メイン州の有名なウルフキャット」としてアカウントを開設した。

動物ニュースサイトの記事によれば、最初、ウォルトンは急いでグレイシーを獣医に見せた。子猫によくある発熱で毛が白くなる現象「フィーバーコート」の可能性はあるが、それ以外は健康で、元気という診断だったとウォルトンは語っている。

wolfcatliedown.jpeg

狼男のような顔の猫

ウォルトンはグレイシーを数多くのきょうだい猫と一緒に育てているが、グレイシーが他の猫と違って見える理由がどうしてもわからなかった。

そこで、グレイシーに似ている猫をグーグルで探し始め、ライコイあるいは「オオカミ男猫」とも呼ばれるウルフキャットのことを知った。

「自分で調べたところ、ウルフキャットは正式名を『ライコイ』というイエネコの一種で、野良猫の集団で自然発生する遺伝子の突然変異によって誕生することがわかった。グレイシーの場合、母方の遺伝だ」と、ウォルトンは言う。

wolfcatmilk1.jpeg

「猫の毛は普通上毛と下毛の二層構造だが、グレイシーの毛は一層しかない。そして6カ月ごとに生え変わる。毛の生え方は狼によく似ていて、前後にブラッシングすることができる。肌は荒れやすく、顔と足の周囲に油分が蓄積しないように、十分に注意する必要がある」

グレイシーは現在、生後7カ月。「普通のイエネコと同じ。狼男みたいな顔をしていることを除けばね」とウォルトンは言う。

実は、ウルフキャットはものすごく人気のある入手困難な品種で、高価で販売されている。3000ドル前後で売買されていることもわかったと、ウォルトンはつけ加えた。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

9月の米雇用、民間データで停滞示唆 FRBは利下げ

ビジネス

NY外為市場=ドルが対ユーロ・円で上昇、政府閉鎖の

ワールド

ハマスに米ガザ和平案の受け入れ促す、カタール・トル

ワールド

米のウクライナへのトマホーク供与の公算小=関係筋
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
2025年10月 7日号(9/30発売)

投手復帰のシーズンもプレーオフに進出。二刀流の復活劇をアメリカはどう見たか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 2
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 3
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
  • 4
    「人類の起源」の定説が覆る大発見...100万年前の頭…
  • 5
    イスラエルのおぞましい野望「ガザ再編」は「1本の論…
  • 6
    「元は恐竜だったのにね...」行動が「完全に人間化」…
  • 7
    1日1000人が「ミリオネア」に...でも豪邸もヨットも…
  • 8
    女性兵士、花魁、ふんどし男......中国映画「731」が…
  • 9
    AI就職氷河期が米Z世代を直撃している
  • 10
    【クイズ】1位はアメリカ...世界で2番目に「航空機・…
  • 1
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    トイレの外に「覗き魔」がいる...娘の訴えに家を飛び出した父親が見つけた「犯人の正体」にSNS爆笑
  • 4
    ウクライナにドローンを送り込むのはロシアだけでは…
  • 5
    こんな場面は子連れ客に気をつかうべき! 母親が「怒…
  • 6
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「がん」になる人の割合が高い国…
  • 8
    高校アメフトの試合中に「あまりに悪質なプレー」...…
  • 9
    虫刺されに見える? 足首の「謎の灰色の傷」の中から…
  • 10
    琥珀に閉じ込められた「昆虫の化石」を大量発見...1…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 5
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 6
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 9
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中