最新記事

薄毛

「アジア人は禿げない」神話に異変 東アジアで薄毛化加速、中国では20年早まる

2021年4月12日(月)17時00分
青葉やまと

東アジアの男性は、脱毛率が世界でも最も低い状態が続いてきたが...... AH86-iStock

<日本を含むアジアの男性は白人男性に比べ、薄毛に悩む割合がかなり小さいとされてきた。しかし、近年のデータは異変を告げている......>

アジア人は若く見られるとよく言われるが、薄毛の割合が少ないことも大きな要因となっているのかもしれない。男性に多い「男性型脱毛症」の人種別・国別の状況を調べた従来の調査において、とくに日本など東アジアで発症の割合と進行度が小さいことが判明している。

男性型脱毛症とは、思春期以降に現れる脱毛のパターンとしては男女ともに最も一般的である「AGA」のうち、男性を中心に見られるタイプのものだ。額または頭頂部から毛量が寂しくなりはじめ、徐々に範囲を広げてゆく。

CNNは「ほぼすべての白人男性が遅かれ早かれ、ある程度の男性型脱毛症に直面することを、複数の研究が示唆している」「およそ半数は中年までに髪を失う」と述べる一方で、「アジア人男性、とくに東アジアの男性は、脱毛率が世界でも最も低い状態が歴史的に続いてきた」と紹介している。

エクスプレス紙は、旅行情報サイトの『トリップアドバイザー』が2011年にアデランスの協力を得て発表したデータを引き、薄毛の男性の割合がヨーロッパに多い傾向にあったと紹介している。街頭で通行人を観察したところ最も薄毛の人が多かったのはチェコの約43%で、次いでスペイン、ドイツ、フランス、イギリス、アメリカ、イタリア、ポーランド、オランダの順となり、ここまですべて欧米諸国が占めている。日本は21ヵ国中14位(約27%)で、これ以降の下位はすべてアジアの国々となり、洋の東西でくっきりと傾向が分かれた。

さらに、米国立衛生研究所が公開している論文は、「日本人男性はヨーロッパ人と比べてAGAをほぼ10年遅れで生じる」とし、とくに若い世代で発現と進行が顕著に少ないとしている。パターンに細かな違いはあるものの、中国、韓国、台湾においても、ヨーロッパより割合が低い傾向が確認されている。

東アジアに近づく薄毛の足音

ところが、このような傾向に安穏としていられる時間もそう長くないのかもしれない。日本についてはデータがないものの、同じ東アジアを構成する中国と韓国では、30代を中心に急速に薄毛化が進行しているとの報告が出はじめている。

CNNは中国で5万人を対象に行われた調査結果に触れ、「この国の30代の人々は他のどのグループよりも急速に頭髪を失っている」「中国国営メディアによると、調査参加者のうち、1990年以降に生まれた人々のほぼ3分の1が薄毛を申告した」と報じている。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

再送-米政府、海上停滞中のイラン産原油売却を容認 

ワールド

米国防総省、パランティアのAIを指揮統制システムに

ビジネス

米ユナイテッド航空 、秋まで運航便5%削減 中東情

ワールド

米、イラン戦争の目標達成に近づく=トランプ氏
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公開...母としての素顔に反響
  • 2
    メーガン妃、親友称賛の投稿が波紋...チャリティーの場でにじんだ「私的発信」
  • 3
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラリアの「NVES規制」をトヨタが切り抜けられた理由
  • 4
    BTSカムバック公演で光化門に26万人、ソウル中心部の…
  • 5
    「日本人のほうが民度が低い」を招いてしまった渋谷…
  • 6
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 7
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 8
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 9
    まずサイバー軍が防空網をたたく
  • 10
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 4
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 5
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 6
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 9
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 10
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中