最新記事

アメリカ政治

バイデン支持率、トランプを上回る 就任100日世論調査で

2021年4月28日(水)09時20分

ロイター/イプソスが公表した世論調査で、就任して100日近くたったバイデン米大統領の支持率は50%を超えたことが分かった。トランプ前大統領が達成したことのない水準で、バイデン氏が打ち出すインフラ支出などの大規模な政策を民主党が推し進める上で追い風となり得る。写真は1月25日、ホワイトハウスで記者団に語るバイデン大統領(2021年 ロイター/Kevin Lamarque)

ロイター/イプソスが27日公表した世論調査によると、就任して100日近くたったバイデン米大統領の支持率は50%を超えた。トランプ前大統領が達成したことのない水準で、バイデン氏が打ち出すインフラ支出などの大規模な政策を民主党が推し進める上で追い風となり得る。

調査は4423人の成人を対象に4月12─16日に実施。バイデン氏の政策を支持した回答者は55%、不支持が40%。残りは分からないとい回答だった。バイデン氏が最も支持を得た分野が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)への対応で、65%。トランプ氏の同分野の支持率は1月に38%だった。民主党の90%、無党派の61%、共和党の39%がバイデン氏のコロナ対策を支持した。

バイデン氏の経済対策の支持率は52%、雇用対策は53%だった。ともにトランプ氏の最終月の支持率を数%ポイント上回った。

一方、バイデン氏の移民対策については批判が強かった。国境政策の支持率は42%、不支持率は49%だった。

バイデン氏の環境政策の支持率は54%、人種的不平等に関する取り組みの支持率は51%だった。

バイデン氏に状況が有利に働いた面もある。大統領に就任する前から新型コロナ対策を準備することができた上、コロナワクチンは1月20日の就任前に接種が始まっていた。バイデン政権下の経済は、パンデミックを受け事業や学校が閉鎖し何百万人もの失業者が出た2020年の景気後退(リセッション)と比較される利点もある。

共和党員のバイデン氏への支持率は約20%で、大方が不支持。民主党員の100%近い支持と無党派の強い支持によって支えられている。

大半の大統領は、少なくとも短期間、支持率が高い時期がある。トランプ前大統領の支持率も4年前の就任当初、上昇した。ただその数週間後、イスラム圏からの国民の入国を禁止したことで支持率が下がった。

米国が正しい方向に向かっていると回答した人は40%で、ここ10年間で最も高い比率だった。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB議長、QT停止の可能性示唆 「数カ月以内」に

ビジネス

トランプ氏、中国との食用油取引打ち切り検討

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、米中通商懸念が再燃

ビジネス

米ボストン連銀総裁、追加利下げ支持を再表明 雇用リ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道されない、被害の状況と実態
  • 2
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 3
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 4
    【クイズ】アメリカで最も「死亡者」が多く、「給与…
  • 5
    「中国に待ち伏せされた!」レアアース規制にトラン…
  • 6
    イーロン・マスク、新構想「Macrohard」でマイクロソ…
  • 7
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 8
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 9
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 10
    あなたの言葉遣い、「AI語」になっていませんか?...…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 7
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 8
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 9
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 10
    あなたは何型に当てはまる?「5つの睡眠タイプ」で記…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中