最新記事

健康問題

【動画】バイデン大統領のこけ方はただごとではない?保守派と陰謀論者は大騒ぎ

Joe Biden Stairs Fall Fuels Health Problems Claim Among Critics

2021年3月24日(水)13時35分
ジェームズ・ウォーカー
エアフォースワンのタラップで転んだバイデン米大統領

大統領専用機エアフォース・ワンのタラップでバイデンが転ぶのを見て批判派は大喜び skynews/YouTube

<大統領の不調に騒ぎはつきものだが、今回は「予言」に信憑性を与えてしまう恐れも>

アメリカのジョー・バイデン大統領が3月19日金曜日、大統領専用機エアフォースワンに乗り込む際にタラップでつまずく一幕があった。バイデンに批判的な人たちはこれを格好の機会と捉え、米軍の最高司令官でもある同氏の健康状態について辛辣にコメントした。

保守派は週末、大統領の健康状態についてさまざまな主張を繰り広げ、つまずいた一件を「空恐ろしい」「嘆かわしい」などと断じた。その内容は、ドナルド・トランプ前大統領が、2020年の大統領選挙の最中にバイデンに対して浴びせかけた非難を彷彿とさせるものだ。

「何かがおかしい!」?

共和党支持者によるバイデンへの攻撃は、メキシコとの国境に不法移民が殺到する危機的な状況が続く一方で、1兆9000億ドル(約200兆円)規模の新型コロナウイルス追加経済対策法案が議会で可決され、バイデンが高い支持率を維持している状況下で起きたものだ。

ホワイトハウスの公式専属医を務めてきた経験のある連邦下院議員ロニー・ジャクソン(共和党、テキサス州選出)は3月21日、ソーシャルメディアに以下のような内容を投稿した。「私は、3人の大統領のもとでホワイトハウスの専属医を務めてきた。この職務を果たすために必要な肉体的・精神的な条件がどんなものか、私はこの目で見てきた。私に今言えるのは、バイデンがあまり人前に姿を表さない状況は、重大な危険信号だということだ。何かがおかしい!」

かつてトランプの顧問を務めたボリス・エプスタインも、バイデンがエアフォースワンのタラップで3度つまずいた映像は「笑えるものではなく」むしろ「空恐ろしい」と述べ、バイデンの健康状態について疑問を投げかけた。

「(ドナルド・)トランプは、手すりに一度手を触れただけでメディアからのバッシングを受けたことを私は今でも覚えている。バイデンは何度も転んだが、こちらは健康そのものだと報じられるに決まっている」。また、トランプ前大統領の長男であるドナルド・トランプ・ジュニアも、バイデンがつまずいた際の動画を添えてこうツイートした。「我が国の敵たちが一斉に襲いかかり、おおっぴらに彼(バイデン)をあざけっているのも不思議はない」

FOXニュースの人気司会者、ショーン・ハニティは、バイデンがつまずいた映像について「嘆かわしい」とコメントした。ハニティはまた、このつまずいた一件を利用して、バイデンの健康や精神的能力に疑問を呈した。

「アメリカの大統領は、世界で最も厳しい職務、世界で最も高い能力を要求される職務だ」と、保守派の司会者として知られるハニティは述べた。「そして、もし我が国の大統領が問題を抱えているのなら、我々にはそれを知る当然の権利がある」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

クルスク州に少数のウクライナ兵なお潜伏、奪還表明後

ビジネス

ノルウェーのエクイノール、米風力事業中止で数十億ド

ワールド

北朝鮮、ロシア国境の架橋着工を評価 経済関係強化へ

ビジネス

トランプ氏、米経済縮小は「バイデン氏のせい」 関税
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 4
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    中居正広事件は「ポジティブ」な空気が生んだ...誰も…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 7
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 8
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 9
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 10
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中