最新記事

クーデター

ミャンマー、全土で大規模集会 デモ隊への発砲を非難、犠牲者悼む

2021年2月22日(月)10時28分

ミャンマー第2の都市マンダレーで軍事クーデターに対する抗議デモ参加者に治安当局が発砲し、2人が死亡したことを受け、全土で犠牲者を悼み、当局を非難する大規模な集会が行われた。写真はヤンゴンで行われた追悼集会え撮影(2021年 ロイター)

ミャンマー第2の都市マンダレーで軍事クーデターに対する抗議デモ参加者に治安当局が発砲し、2人が死亡したことを受け、21日には全土で犠牲者を悼み、当局を非難する大規模な集会が行われた。

目撃者によると、マンダレーでは数万人が平和的な集会を開催。主要都市ヤンゴンでは、若者を中心に数千人が各地に集い、クーデターに抗議するスローガンなどを唱えた。

一方、ミャンマー外務省は声明で、「違法なデモと暴動の扇動にもかかわらず、当局は混乱収拾のため最低限の武力行使を通じて最大限の自制を行っている」と表明。当局は国内法と国際慣行に則って治安を維持しているとした。

ミャンマーでは2月1日の軍事クーデター以来、軍事政権の打倒とアウン・サン・スー・チー国家顧問らの解放を求めるデモが続いている。

マンダレーで20日に死亡したデモ参加者のうち1人は10代の少年だった。欧米各国は相次いで軍の動きを非難した。

だが、ミャンマー外務省は声明で、クーデターによる政権掌握が合憲とする軍事政権の立場を改めて示すとともに、国際社会からの批判は「内政干渉に値する」と指摘した。

ロイターは軍の報道官への取材を試みたが、コメントを得られていない。

ミャンマー国営紙はマンダレーでデモ参加者が警官らを襲撃し、複数の警官と兵士が負傷したと報道。デモ隊の一部も治安当局による合法な措置により負傷したと伝えたが、死亡したことには触れていない。

スー・チー氏率いる国民民主連盟(NLD)はマンダレーでの治安当局によるデモ隊への発砲を人道に対する犯罪だと非難した。

当局は21日遅く、国営テレビMRTVで声明を発表。デモ隊が22日に大規模デモを計画し、混乱をあおり、若者を「命を失いかねない」対立に向かわせようとしていると指摘した。

こうした中、フェイスブックは暴力などの扇動を禁じる規定に繰り返し違反したとしてミャンマー軍のメインページを削除した。

人権団体によると、今回のクーデター関連で569人が拘束されている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・フィット感で人気の「ウレタンマスク」本当のヤバさ ウイルス専門家の徹底検証で新事実
・新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは?
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...
→→→【2021年最新 証券会社ランキング】



ニューズウィーク日本版 ジョン・レノン暗殺の真実
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月16日号(12月9日発売)は「ジョン・レノン暗殺の真実」特集。衝撃の事件から45年、暗殺犯が日本人ジャーナリストに語った「真相」 文・青木冨貴子

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:中東ファンドがワーナー買収に異例の相乗り

ワールド

タイ・カンボジア紛争、トランプ氏が停戦復活へ電話す

ワールド

中国の輸出競争力、ユーロ高/元安で強化 EU商工会

ワールド

新STARTの失効間近、ロシア「米の回答待ち」
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキング」でトップ5に入ったのはどこ?
  • 3
    トランプの面目丸つぶれ...タイ・カンボジアで戦線拡大、そもそもの「停戦合意」の効果にも疑問符
  • 4
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「…
  • 5
    死者は900人超、被災者は数百万人...アジア各地を襲…
  • 6
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的、と元イタリア…
  • 7
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 8
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 9
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 10
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中