最新記事

ヘルス

歌は脳にも体にもいいことだらけ 1日3分の「歌トレ」で楽しく健康を手に入れよう

2020年11月24日(火)14時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

自宅で1人でも歌トレーニングは可能だ ankomando/iStock.

<毎日歌えば免疫力を高めて認知症を予防するだけでなく、のどを鍛えることで誤嚥性肺炎の予防にもなる>

冬の訪れとともに、新型コロナウイルスの感染が再拡大している。特にリスクが高い高齢者は、外出を控えている人も多いだろう。仕方がないとはいえ、そんな生活ではストレスがたまる。また、家に閉じこもっていては健康面でも心配だ。

制約が多い生活の中で高齢者の健康を維持するために、新刊『脳も体も活性化‼ 1日3分 歌トレ』(山本健司著、CCCメディアハウス刊)の著者で、米寿のバリトン歌手の山本健二氏が提案するのが歌を歌うことだ。山本氏によると、1日3分歌うだけで、健康に良い効果があるという。

そうは言っても新型コロナウイルスが蔓延している今、みんなで集まって歌を楽しむのは難しい。しかし、山本氏がすすめる「歌唱テイクアウト」なら安心だ。本書を活用すれば、自宅で1人でも歌トレーニングが可能だ。誰でも知っている懐かしい童謡や唱歌など41曲が掲載され、付属のCDで山本氏と一緒に歌うこともできる。歌い方のポイントやその曲の背景なども紹介されているので、その歌に込められた思いやコツを意識しながら歌ってみたい。

なぜ歌は健康にいいのか?

本書の推薦者で、アンチエイジングの第一人者としてテレビや雑誌などで活躍している白澤卓二医師は、「歌うことは確実に健康につながる」と言う。

まず、大脳皮質の聴覚、認知、運動機能、感情機能の関与する部分が刺激され、加齢によるさまざまな衰えを予防できる。大きな声で歌うためには、腹式呼吸が必要だ。お腹いっぱいに息をため、それをゆっくり吐き出す。これを繰り返すことで、衰えていた肺機能が回復していく。また、大きな声で歌い、のどの筋肉を鍛えることは、高齢者に多い誤嚥性肺炎の予防にもつながるとされている。

歌うことは、ストレス解消にもなる。懐かしいメロディーに親しめば、その頃を思い出す「回想体験」になり、脳が刺激される。その結果、脳内ホルモンがバランスよく分泌され、同時に免疫力がアップ。さまざまな感染症に立ち向かう心身状態を保つことができるようになると白澤医師は言う。

「どんぐりころころ」のその後とは?

誰もが知っている歌に、「どんぐりころころ」がある。あらためてその歌詞を見てみよう。


「どんぐりころころ」

一、 どんぐりコロコロ ドンブリコ
   お池にはまって さあ大変
   どじょうが出て来て 今日は
   坊ちゃん一緒に 遊びましょう

二、 どんぐりころころ よろこんで
   しばらく一緒に 遊んだが
   やっぱりお山が 恋しいと
   泣いてはどじょうを 困らせた

どんぐりもどじょうも、なんだかかわいそうになってしまう歌詞だ。しかし、山本氏によると、これには理由があるという。作詞をした青木存義氏が「子供達が自分で考えるように」と、あえて三番以降の歌詞をつくらなかったとされている。そこで、山本氏もオリジナルの三番を次のように考えた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

スイス・アーミー・ナイフのビクトリノックス、米への

ビジネス

中国EVの小鵬、第3四半期売上高は倍増へ 旺盛な需

ワールド

マスク氏、第3政党始動計画にブレーキ=WSJ

ワールド

米大豆農家、中国との購入契約要請 トランプ氏に書簡
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 2
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 3
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家のプールを占拠する「巨大な黒いシルエット」にネット戦慄
  • 4
    【クイズ】2028年に完成予定...「世界で最も高いビル…
  • 5
    広大な駐車場が一面、墓場に...ヨーロッパの山火事、…
  • 6
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 7
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 8
    【クイズ】沖縄にも生息、人を襲うことも...「最恐の…
  • 9
    時速600キロ、中国の超高速リニアが直面する課題「ト…
  • 10
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 4
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 5
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 6
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 7
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 8
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 9
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 10
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中