最新記事

ルポ新宿歌舞伎町「夜の街」のリアル

西村コロナ担当相「4年続こうが、いくらでも経済的支援をしていく」

ASK THE CHIEF

2020年7月29日(水)17時40分
小暮聡子(本誌記者)

nishimurainvu.jpg

大臣室にて取材に応じる西村経済再生担当相 HAJIME KIMURA FOR NEWSWEEK JAPAN

――特措法を改正して、補償とセットにすべきという声もあるが。

今回、特措法を運用している中で課題はいろいろある。強制力がないという指摘も常々言われてきた。特措法の下では、休業要請、休業指示、公表までしかできない。罰則も含めてもう少し強力な措置をとれないのか、という議論もある。

知事会からは、休業要請と補償を法律に書けないのかという論点も出ている。これをやろうとすると法体系全体を見ないといけないので、事態が落ち着いたところで見直しを行っていく。

――事業者にとっては、コロナ禍がいつ落ち着くのか、1年かかるのか2年かかるのか分からないという長期的な心配も大きい。政府は経済的支援をどれくらいしていけるのか。

長引けば当然、いくらでもやる。持続化給付金は既に3.5兆円支給した(7月20日時点)。雇用調整助成金は1.6兆円の予算を計上している(実際に支給された額は7月24日時点で4200億円)。都道府県には地方創生臨時交付金として3兆円を確保している。一律10万円の特別定額給付金は11.9兆円(7月17日時点)配っているので、総額で約15.82兆円は既に直接的に給付が行われている。

企業への資金繰り支援には94兆円の枠があり、資本制の資金供給として12兆円を確保する。さらに(現時点で具体的な使い道が決まっていない)10兆円の予備費があり、これも使える。かなりの部分、今の枠組みでできると思っている。

――政府は2年先まで、事業者に対して支援する用意があると考えていいのか。

分からない部分もあるが、支援できると思っている。世界経済が悪化するなど厳しい状況が続けば臨機応変に追加の対策をやるし、日本経済・社会を維持するために必要なことはとにかく全部やっていく。

何年もつかと、明確には言えないが、もちろん2年続こうが3年続こうが4年続こうが、いくらでも支援するということだ。そうしないと生命・生活が全て失われていく。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国人民銀、最優遇貸出金利据え置き 予想通り

ワールド

米国務長官、英欧豪外相とイスラエル・イラン情勢協議

ワールド

日米関税交渉は「五里霧中」継続 7月9日は「一つの

ビジネス

英サービスインフレ根強い、労働市場鈍化は予想通り=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:コメ高騰の真犯人
特集:コメ高騰の真犯人
2025年6月24日号(6/17発売)

なぜ米価は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 2
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 3
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「過剰な20万トン」でコメの値段はこう変わる
  • 4
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 5
    全ての生物は「光」を放っていることが判明...死ねば…
  • 6
    「アメリカにディズニー旅行」は夢のまた夢?...ディ…
  • 7
    マスクが「時代遅れ」と呼んだ有人戦闘機F-35は、イ…
  • 8
    下品すぎる...法廷に現れた「胸元に視線集中」の過激…
  • 9
    「まさかの敗北」ロシアの消耗とプーチンの誤算...プ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 1
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越しに見た「守り神」の正体
  • 4
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 8
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?.…
  • 9
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火.…
  • 10
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 5
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 6
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 7
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 8
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 9
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 10
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中