最新記事

朝鮮半島

北朝鮮非核化に米中韓で温度差 国際社会まとめる努力必要=茂木外相

2020年6月28日(日)13時14分

茂木敏充外相は、NHKの日曜討論で、北朝鮮の非核化を求める点で米中韓は一致しているが、非核化の見返りについては温度差があると指摘、対北朝鮮で「国際社会をまとめる努力が必要」と強調した。写真は北朝鮮ギジョンドンに掲げらた国旗。韓国側から2019年9月撮影(2020年 ロイター/Kim Hong-Ji)

茂木敏充外相は28日、NHKの日曜討論で、北朝鮮の非核化を求める点で米中韓は一致しているが、非核化の見返りについては温度差があると指摘、対北朝鮮で「国際社会をまとめる努力が必要」と強調した。

茂木氏は「朝鮮半島の非核化について、米国も中国も韓国も同じ立場と思っているが、一部で制裁を緩和しないと(北朝鮮が非核化に向けて)動かないとの議論もある」と指摘、「もう一回国際社会をまとめいく努力が必要だ」と語った。「先日もポンぺオ国務長官と電話会談し、しっかり北朝鮮問題で連携を取ることを確認した。中国の王毅外務大臣とも(電話会談)している。韓国とは、旧朝鮮半島労働者の問題をはじめ大きな懸案あるが、北朝鮮についてはしっかり連携していくことは一致しており、康京和外相とも確認した」と述べた。

新型コロナウイルス感染症の影響で今春から延期された中国の習近平国家主席の訪日については「コロナの問題もあり調整する段階にない」との認識を示した。

陸上ミサイル防衛システム「イージス・アショア」の配備停止に関し、「今回の決定が日米同盟や協力に影響を与えることはない」との考えを示した。同時に「日米の基本的関係、役割分担は変わらないが、一方で日本を取り巻く安全保障環境はがらっと変わってきており、それを踏まえた日本の防衛力のあり方、日米同盟を考える必要がある」と説明した。

(竹本能文※)

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・コロナに感染して免疫ができたら再度感染することはない?
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・今年は海やプールで泳いでもいいのか?──検証
・韓国、日本製品不買運動はどこへ? ニンテンドー「どうぶつの森」大ヒットが示すご都合主義.


20200630issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年6月30日号(6月23日発売)は「中国マスク外交」特集。アメリカの隙を突いて世界で影響力を拡大。コロナ危機で焼け太りする中国の勝算と誤算は? 世界秩序の転換点になるのか?

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

独当局、ディープシークをアプリストアから排除へ デ

ビジネス

アングル:株価急騰、売り方の悲鳴と出遅れ組の焦り 

ワールド

焦点:ウクライナ、対ロシア戦の一環でアフリカ諸国に

ビジネス

ECB、インフレ目標達成へ=デギンドス副総裁
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 2
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉仕する」ポーズ...アルバム写真に「女性蔑視」批判
  • 3
    韓国が「養子輸出大国だった」という不都合すぎる事実...ただの迷子ですら勝手に海外の養子に
  • 4
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 5
    【クイズ】北大で国内初確認か...世界で最も危険な植…
  • 6
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝…
  • 7
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 8
    伊藤博文を暗殺した安重根が主人公の『ハルビン』は…
  • 9
    富裕層が「流出する国」、中国を抜いた1位は...「金…
  • 10
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 8
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 9
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 10
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中