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感染症対策経済再開めぐるファウチの警告、トランプ「受け入れられない」
トランプ米大統領は5月13日、政権の新型コロナウイルス対策本部に加わる国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が、経済活動の再開を急げば感染の第2波を招くリスクがあると議会で証言したことに驚いたと述べ、「受け入れられない」と否定的な見方を示した。1日、ホワイトハウスで撮影(2020年 ロイター/Carlos Barria)
トランプ米大統領は13日、政権の新型コロナウイルス対策本部に加わる国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が、経済活動の再開を急げば感染の第2波を招くリスクがあると議会で証言したことに驚いたと述べ、「受け入れられない」と否定的な見方を示した。
ファウチ所長は12日の上院委員会の公聴会で、ウイルス封じ込めで「正しい方向に向かっているが、感染を完全に制御したわけではない」と強調し、各州に慎重な判断を呼びかけた。また「経済活動の再開を急げば、不要な苦しみや死を招くだけでなく、かえって経済回復を遅らせる可能性もある」と警告した。
トランプ氏はホワイトハウスで記者団からファウチ所長が警告する拙速な経済再開のリスクについて質問されると「受け入れられない。特に学校に関する点だ」と述べた。
一方で、ある一定の年齢を超えている教授や教師が当面は授業を行わないという点については、唯一賛成する考えを示した。
ニューヨーク市のデブラシオ市長はCNNテレビとのインタビューで、ファウチ所長と同じ考えだと述べ、経済再開に向けた措置を慎重に進めるべきだと指摘した。
*内容を追加しました
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