最新記事

日本政治

新型コロナウイルス対応で際立つ小池都知事の存在感 差を付けられた安倍首相

2020年4月14日(火)17時50分

都庁で新型コロナウイルスについての会見を行う小池都知事(2020年 ロイター/Issei Kato)

首都東京での新型コロナウイルスの感染爆発を防ぐため、小池百合子・東京都知事(67)が連日のように、都民に不要不急の外出自粛を呼びかけ、娯楽施設など一部事業者に休業を要請している。

オンラインの記者会見でフリップチャートを駆使しながら厳しいメッセージを発する小池知事の強い姿勢は、一部から「なまぬるい」と批判される安倍晋三首相との差も際立たせる。

NHKによると、13日時点で日本の新型コロナ感染者は7411人、死者は138人。東京の感染者は3月下旬から急速に増加し2000人を超えた。

「小池知事は正しい」と話す都内の主婦は、一方で「腹を切るつもりで安倍さんに『違うよ』という人は誰かいないの」と手厳しい。

産経新聞とフジテレビが13日発表した調査によると、安倍首相の新型コロナ対応を評価しないという回答は64%と、3月下旬から25.1%ポイントも上がった。

小池知事の事業者への強い休業要請に他府県の知事も続いた。政府の待ったを跳ね返して都道府県が動くのは、中央政府主導の日本では異例だ。

中野晃一・上智大学国際教養学部教授(政治学)は「政府の命令に知事が抵抗するのは珍しい。中央政府かいかに無能で信頼されていないかを示している」と話す。

安倍首相は7日に7都府県を対象に緊急事態宣言を発令した。これにより、対象地域の知事は住民に不要不急の外出を控え、企業に休業を要請することができる。ただし、違反した場合の罰則はない。

安倍首相は、新型コロナのパンデミックが経済に及ぼす影響を抑えることに腐心し、政府と東京都は休業要請の対象やタイミングをめぐって食い違いが生じた。結局、小池知事が要請を出すまで「空白の72時間」(日本経済新聞)が生じた。


【関連記事】
・「回復した人の3割が十分な抗体を持たず」と中国の研究結果:新型コロナウイルス
・マスク不足はなぜ起き、どうやって解消すべきなのか
・英米メディアが絶賛、ニュージーランドが新型コロナウイルスを抑え込んでいる理由とは
・気味が悪いくらいそっくり......新型コロナを予言したウイルス映画が語ること

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン最高指導者、ホルムズ海峡管理「新段階」と表明

ワールド

レバノン、イスラエルとの協議に向け一時停戦提唱 ヒ

ビジネス

IMF、世界成長率を下方修正へ 金融支援需要は最大

ビジネス

米2月PCE価格指数、0.4%上昇に伸び加速 利下
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 2
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 3
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポケモンが脳の発達や病気の治療に役立つかも
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 6
    戸建てシフトで激変する住宅市場
  • 7
    高学力の男女で見ても、日本の男女の年収格差は世界…
  • 8
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 9
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 10
    「嬉しすぎる」アルテミスII打ち上げのNASA管制室、…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 4
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 7
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 8
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 9
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 10
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中