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2020米大統領選

サンダース撤退でも国民皆保険がアメリカで実現するかもしれない理由

How the World Got Berned

2020年4月13日(月)15時25分
マイケル・ハーシュ

最近の世論調査を見ると、感染拡大が収束した後にはサンダース陣営の公約、特に国民皆保険への支持が高まることが予想される。サンダースは2016年の大統領選予備選後にはヒラリー・クリントンの支援に回らなかったとみられているが、今回はバイデンのために一肌脱いでくれるだろうと、民主党の活動家は期待している。

熱量が高いサンダースの支持層は、トランプとの一騎打ちでバイデン陣営の大きな力になる。かつてはサンダースの支持者たちの言動に眉をひそめていた民主党の有力者も、今では彼らのご機嫌取りに忙しい。

この時点でのサンダースの撤退は予想外だった。バイデンに大きく水をあけられたことはサンダース陣営も認めていたが、巻き返しのチャンスはまだあった。

コロナ危機も撤退の決意を促したのだろう。感染が拡大し、死者が増え続ける状況で「勝ち目のない選挙戦を続け、この困難な時期に私たち全員に求められる重要な仕事を妨げることは道義的に許されない」と、サンダースは無念さをにじませた。

アイオワ、ニューハンプシャー、ネバダ州でバイデンに大きく差をつけた序盤の勢いからすれば、このところのふがいない戦いぶりは目を覆うばかりだった。だが選挙アナリストに言わせると、劣勢に追い込まれたのには訳がある。サンダースの最大の強みが裏目に出た、というのだ。その強みとは、「億万長者」と対決し、富を配分するアメリカ社会の「革命」をぶれることなく掲げ続けたことだ。

民主党の主流派はサンダースが予備選に勝った場合、過激なイメージを薄めないと本戦で不利になると案じていた。だがサンダースは社会主義者のレッテルを剝がそうともせず、民間の医療保険に代わる国民皆保険という過激な主張を曲げようとしなかった。

4年前の失敗を教訓に

民主党の「反乱分子」が大統領の座を目指した2度目の戦いは終わった。下院議員を16年務めた後、2006年に上院議員に選出されたサンダースは長年、極端な左派とみられ、おおむね無視されてきた。そんな彼が若年層を中心に熱狂的な支持をつかんだのは、2008年の金融危機後だ。

所得格差が広がるにつれ、民主党の支持基盤はサンダースの主張に共感し始めた。彼らの目には、民主党指導部はあまりにもウォール街寄り、大企業寄りに見えた。伝統的に民主党支持だった中間層は、自分たちが大打撃を受けているのに、経済のグローバル化を手放しで礼賛する民主党の有力政治家に不満を募らせた。

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