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ニューヨークなど米北東部7州と西部3州、新型コロナウイルスからの経済活動再開で連携へ

2020年4月14日(火)10時15分

米北東部6州は13日、新型コロナウイルス感染拡大によって休止している経済活動の段階的な再開と外出制限の緩和に向けて、連携して戦略を策定することで一致した。ニューヨーク市で撮影(2020年 ロイター/MIKE SEGAR)

米北東部7州と西部3州は13日、新型コロナウイルス感染拡大によって休止している経済活動の段階的な再開と外出制限の緩和に向けて、連携して戦略を策定することで一致した。感染の再拡大を回避しながらの経済再開を目指す。

新型コロナ流行が深刻なニューヨーク州のクオモ知事は、隣接するニュージャージー、コネチカット両州、さらにデラウェア、ペンシルバニア、ロードアイランド各州と緊密に連携し、外出制限を共同で解除していくための戦略を立てると明らかにした。

クオモ知事は他5州との電話会議で「誰にも全ての答えは分からない」とした上で、「公衆衛生と経済への対応でいずれが優先されるのか。双方がともに優先される」と強調した。

その後、マサチューセッツ州も北東部の連携に加わると発表した。

また、米西部ではカリフォルニア、オレゴン、ワシントンの3州の知事が、人との接触を避ける「ソーシャル・ディスタンシング」の措置の解除に向けて共同アプローチをとることで合意。「(経済活動の)本格的な再開の前に、感染拡大ペースの鈍化を確認する必要がある」と表明した。

上記10州の知事はマサチューセッツ州のベーカー知事を除いて全員が民主党系。

いずれの州知事も、外出制限などの解除時期には言及しなかった。ただ、必要不可欠でないビジネスや学校などを再開する時期や方法を巡る決定においては州民の健康を最優先し、政治ではなく科学を基に判断すると強調した。

トランプ大統領は同日、米経済活動の再開時期について、各州の知事ではなく、自身が決定すると表明。「私と政権は州知事と緊密に連携しており、今後も続けられる。州知事の協力と他のアドバイスを踏まえた私の決定が間もなく下される!」と述べた。

米政府高官は5月1日をめどに経済活動再開に向けた外出制限を緩和したいとの考えを示唆している。

しかし、合衆国憲法修正第10条の下、州民や州の公衆福祉を巡る制御は州政府に権限が与えられており、法律の専門家によると、国民の職場への復帰のほか、輸送機関や民間ビジネスの再開などを命じる大統領の権限は限られている。

ロイターの算出によると、米国の新型コロナ感染症による死者は2万3000人を突破。感染者数も約57万人と、死者とともに世界最多となっている。

米疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長はこの日、米国で新型コロナ感染が週内にピークを迎える可能性があるとの見通しを示した。

しかし、経済活動再開を巡る時間枠については明確な日程には言及せず、感染拡大防止に向けたソーシャル・ディスタンシングの措置が新型コロナ感染症による死亡率抑制の一助になったと強調。「適切に経済活動を再開させなくてはならない」とし、「データに基づいたステップバイステップの段階的なプロセスとなる」と述べた。

クオモ・ニューヨーク州知事も、同州での新型コロナ感染が「最悪期を脱しつつある」としつつも、「経済活動のバルブは非常にゆっくりとしたペースで開くことになる」とし、慎重かつ段階的な経済活動再開の必要性を強調した。

*内容を追加しました。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

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