最新記事

クルーズ船

カリフォルニアでもクルーズ船に感染危機? 「グランド・プリンセス」入港遅らせ検査へ

2020年3月5日(木)19時59分

ハワイからカリフォルニア州サンフランシスコに帰港する予定だったクルーズ船で21人に新型コロナウイルスの感染が疑われている。CBS Sacramento / YouTube

米ハワイからカリフォルニア州サンフランシスコに帰港する予定だったクルーズ船「グランド・プリンセス」の乗員・乗客のうち少なくとも21人に新型コロナウイルスの感染が疑われる症状が見られ、検査のために入港を遅らせている。同州のニューソム知事が4日、明らかにした。

乗客11人と乗員10人が新型ウイルスの感染が疑われる症状を訴えているという。

ニューソム知事は「数千人を乗せたクルーズ船を沖に足止めしている」と述べ、これから検査をすると説明した。

検査キットはクルーズ船に空輸され、検体もサンフランシスコのベイエリアにある州の研究所に空輸されるという。検査の結果は数時間以内に判明すると知事は話した。

同じクルーズ船が2月にサンフランシスコ━メキシコ間を運航した際の乗客2人がその後、発症して検査で陽性が確認された。このうち高齢の男性が今週死亡。カリフォルニア州で最初の死者となった。

ニューソム知事によると、もう1人も症状は重い。2人とも乗船中に感染したと衛生当局者らはみている。

州の衛生当局者らと米疾病対策センター(CDC)が協力し、前月の乗客約2500人と連絡を取ろうとしているという。

検査の結果次第では、クルーズ船はサンフランシスコ以外の港に向かう可能性もある。


[サンフランシスコ ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます




クルーズ船「グランド・プリンセス」について伝える現地の報道 CBS Sacramento / YouTube


【関連記事】
・新型コロナウイルスは2種類ある── 中国の研究者が「暫定見解」
・イタリアが「欧州の武漢」に なぜ感染は急速に広がったのか
・NY州知事「日本などからの留学生300人チャーター機で帰国へ」


20200310issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月10日号(3月3日発売)は「緊急特集:新型肺炎 何を恐れるべきか」特集。中国の教訓と感染症の歴史から学ぶこと――。ノーベル文学賞候補作家・閻連科による特別寄稿「この厄災を『記憶する人』であれ」も収録。

ニューソム知事は同日、州内での新型コロナウイルスの感染拡大を受け、非常事態宣言を発令した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

前大統領に懲役10年求刑、非常戒厳後の捜査妨害など

ワールド

中国、米防衛企業20社などに制裁 台湾への武器売却

ワールド

ナジブ・マレーシア元首相、1MDB汚職事件で全25

ビジネス

タイ中銀、バーツの変動抑制へ「大規模介入」 資本流
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 5
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 6
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 7
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 8
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 5
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 6
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 7
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 8
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 9
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 10
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中