最新記事

英王室

ロイヤルウェディングの招待状がほのめかしていたメーガン妃の離婚歴

Meghan Markle, Prince Harry’s Royal Wedding Invitations Subtly Acknowledged Duchess’ Divorce

2020年2月19日(水)15時45分
キャサリン・アメシン

「開かれた王室」から本当に出て行ってしまった2人 Jonathan Brady/REUTERS

<それは、離婚歴のあるメーガン・マークルを一人の現代的な女性として歓迎する英王室の意思表示だった>

2018年5月19日に華々しいロイヤル・ウエディングで結ばれた英ヘンリー王子とメーガン妃。2人の結婚式の招待状には、メーガン・マークル(当時)が離婚経験者であることをほのめかす記載があった。

ヘンリー王子の結婚が決まった当初、その相手が人気ドラマ「スーツ」に出演していた女優のマークルであることに抵抗を覚えた人も多かった。彼女に離婚の過去があったからだ。マークルは2011年に映画プロデューサーのトレバー・エンゲルソンと結婚。だが結婚生活は23カ月しかもたなかった。報道によれば、マークルが突然、一方的に離婚を通告したという。

専門家は、ロイヤル・ウエディングの招待状にはマークルのこの離婚歴が反映されていたと指摘する。

印刷会社バーナード&ウェストウッドが作成した招待状には、次のように書かれていた。

「ウェールズ公(チャールズ皇太子)は、2018年5月19日の土曜日にウィンザーの聖ジョージチャペルで執り行われるヘンリー王子とMs.メーガン・マークルの結婚式およびウィンザー城でのレセプションに、貴殿を喜んでお招きいたします」

注目すべきは、メーガン妃の名前の敬称に「Ms.」が使われていること。2011年に行われたウィリアム王子とケイト・ミドルトン(当時)の結婚式の招待状では、キャサリン妃の名前は「Miss.キャサリン・ミドルトン」と書かれていた。

<参考記事>英王室に爆弾を放り込んだスーパーセレブ活動家メーガン妃の野心
<参考記事>ヘンリー王子との結婚「考えが甘かった」と重圧を語るメーガン妃、率直な告白に大きな反響

王室の歓迎の証だったのに

王室専門家のリチャード・フィッツウィリアムズによれば、王室メンバーの結婚において、女性の敬称に「Ms.」が使われたのはメーガン・マークルが初めてだった。離婚経験者の敬称は「Ms.」とするのが正しい作法とされている。

王室がこの敬称を使ったのは、マークルを現代的な女性として、離婚経験者として歓迎していることを表しているという。

フィッツウィリアムズはさらにこう続けた。「メーガンがフェミニストであることを考えても、この敬称は適切だ。Ms.を敬称に使うのは、(既婚者の敬称である)Mrs.や(未婚女性を表す)Miss.を使うのを避ける現代的な方法であり、メーガンも賛同したのだろう。これもまた、王室が時代と共に変化していることの証だ」

ヘンリー王子とメーガン妃は1月に、高位王族の地位を退くと発表。経済的に自立するために仕事をするつもりだとも明らかにし、この電撃発表の後、2人はカナダに渡った。

20200225issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年2月25日号(2月18日発売)は「上級国民論」特集。ズルする奴らが罪を免れている――。ネットを越え渦巻く人々の怒り。「上級国民」の正体とは? 「特権階級」は本当にいるのか?

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米ウクライナ首脳、日本時間29日未明に会談 和平巡

ワールド

訂正-カナダ首相、対ウクライナ25億加ドル追加支援

ワールド

ナイジェリア空爆、クリスマスの実行指示とトランプ氏

ビジネス

中国工業部門利益、1年ぶり大幅減 11月13.1%
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 3
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それでも株価が下がらない理由と、1月に強い秘密
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 6
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 7
    「アニメである必要があった...」映画『この世界の片…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    2026年、トランプは最大の政治的試練に直面する
  • 10
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中