最新記事

感染症

安倍首相、新型コロナウイルス「10日間で第2弾の緊急対策」 休職に伴う所得減に助成金創設も

2020年2月29日(土)20時42分

安倍晋三首相は29日夕、首相官邸で記者会見し、新型コロナウイルスの感染拡大への対応に関連して、世界経済の動向も注視しながら、そのインパクトに見合う必要かつ十分な経済財政政策行う、と述べた。写真は25日撮影。 Kimimasa Mayama/Pool via REUTERS - RC2J7F9O6PC6

安倍晋三首相は29日夕、首相官邸で記者会見し、新型コロナウイルスの感染拡大への対応に関連して、世界経済の動向も注視しながら、そのインパクトに見合う必要かつ十分な経済財政政策行う、と述べた。

また今年度の予備費2700億円を活用し、第2弾の緊急対応策を今後10日程度でとりまとめる考えを示した。

安倍首相は、新型コロナウイルスの感染拡大をめぐる政府の対応について説明。今後1、2週間は国内の感染拡大防止へあらゆる手を尽くすべきだと強調し、全国的なスポーツ・文化イベントは中止、延期または規模縮小するよう要請した。3月2日から小中高などの休校を要請したことについては「断腸の思いだ。それでも、これからの1、2週間が瀬戸際であり、判断に時間をかけている暇はなかった」と説明した。

国民生活への影響を最小限にとどめるための新たな立法措置についても言及。「休職に伴う所得減少に新しい助成金制度を創設し、正規・非正規を問わず対応してく」とした。また中小の事業者に対し、雇用調整助成金を活用し、1月に遡って支援していく考えを示した。

対応が進まないと批判されているPCR検査については、医師が必要と判断したすべての患者が受けられるように検査能力を高めていくと説明。「来週中に、PCR検査に医療保険を適用する」との考えを示した。

4月に予定されている中国の習近平国家主席訪日については「現時点で変更の予定はない」と発言。「十分な成果をあげることができるものとする必要があるとの観点から、引き続き日中間で緊密に意思疎通していく」とした。 

東京オリンピック・パラリンピックについては「IOC、組織委員会、東京都と連携して万全な準備を整える」と述べた。

海外からの入国拒否の対象地域を今後増やしていくか、という質問に対しては、今後も感染者数などを分析し「機動的な措置を躊躇なく講じていく」と説明した。

また、マスクが欠品となっている状況を踏まえて「企業に対してマスクの増産支援を行った」と説明。3月に6億枚の生産を行うという。トイレットペーパーが品薄状態になっている状況については「トイレットペーパーは国内生産で、中国の物流は関係ない」とし、冷静な購買活動をするよう要請した。

安倍首相は「ウイルスの感染拡大防止には、今後2間程度、あらゆる手を尽くすべきだ」とし、「私が決断した以上、私の責任で様々な課題に万全の対応を取る」と語った。また、「政府の力だけでこの戦いに勝利を収めることはできない。医療機関、家庭、企業、自治体はじめ一人一人の国民の理解と協力が欠かせない」と呼びかけた。

(浜田寛子 編集:石田仁志)

[東京 29日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・新型コロナウイルス、感染ショックの後に日本を襲う4つの最悪シナリオ
・韓国、新型ウイルス感染者2337人に 新天地イエス教会信徒の感染が続出
・新型コロナウイルスをめぐる各国の最新状況まとめ


20200303issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月3日号(2月26日発売)は「AI時代の英語学習」特集。自動翻訳(機械翻訳)はどこまで使えるのか? AI翻訳・通訳を使いこなすのに必要な英語力とは? ロッシェル・カップによる、AIも間違える「交渉英語」文例集も収録。

ニュース速報

ビジネス

独連邦裁、VWにディーゼル車をローンで購入した顧客

ビジネス

日経平均は反落、模様眺めでも改めて上値の重さ意識

ワールド

英、アフガン駐留軍をほぼ完全撤退へ 米の計画に合わ

ビジネス

午後3時のドルは108円後半、一時3週ぶり安値

MAGAZINE

特集:日本を置き去りにする デジタル先進国

2021年4月20日号(4/13発売)

コロナを抑え込んだ中国デジタル監視の実態。台湾・韓国にも遅れた日本が今すべきこと

人気ランキング

  • 1

    青色の天然着色料が発見される

  • 2

    ビットコインが、既に失敗した「賢くない」投資である理由

  • 3

    日本だけじゃない...「デジタル後進国」のお粗末過ぎるコロナ対策

  • 4

    ギネスが認めた「世界最高齢の総務部員」 勤続65年、9…

  • 5

    米フロリダ州に座礁したクジラは新種だった

  • 6

    ピザの注文から出願大学まで、フェイスブックが僕に…

  • 7

    ヘビ? トカゲ? 進化の過程で四肢をなくし、再び…

  • 8

    半月形の頭部を持つヘビ? 切断しても再生し、両方…

  • 9

    中国製ワクチン、輸出量は既に1億1500万回分だが....…

  • 10

    テスラに見る株式市場の先見性、知っておくべき歴史…

  • 1

    カミカゼ・ドローンで戦況は一変 米軍「最強」の座も危うい

  • 2

    硬貨大のブラックホールが地球を破壊する

  • 3

    緑豊かな森林が枯死する「ゴーストフォレスト」が米国で広がっている

  • 4

    青色の天然着色料が発見される

  • 5

    北米からシカの狂牛病=狂鹿病が、世界に広がる......

  • 6

    洪水でクモ大量出現、世界で最も危険な殺人グモも:…

  • 7

    太平洋上空の雲で史上最低気温、マイナス111度が観測…

  • 8

    ビットコイン:規制は厳しくなる、クレジットカード…

  • 9

    ビットコインが、既に失敗した「賢くない」投資であ…

  • 10

    あなたが仕事を始めないのは「やる気が出るのを待って…

  • 1

    太平洋上空の雲で史上最低気温、マイナス111度が観測される

  • 2

    観測されない「何か」が、太陽系に最も近いヒアデス星団を破壊した

  • 3

    国際宇宙ステーションで新種の微生物が発見される

  • 4

    「夜中に甘いものが食べたい!」 欲望に駆られたとき…

  • 5

    30代男性が急速に「オジサン化」するのはなぜ? やり…

  • 6

    EVはもうすぐ時代遅れに? 「エンジンのまま完全カー…

  • 7

    孤独を好み、孤独に強い......日本人は「孤独耐性」…

  • 8

    ブッダの言葉に学ぶ「攻撃的にディスってくる相手」…

  • 9

    カミカゼ・ドローンで戦況は一変 米軍「最強」の座…

  • 10

    硬貨大のブラックホールが地球を破壊する

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

投資特集 2021年に始める資産形成 英会話特集 Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
Wonderful Story
メンバーシップ登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら
World Voice

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中

STORIES ARCHIVE

  • 2021年4月
  • 2021年3月
  • 2021年2月
  • 2021年1月
  • 2020年12月
  • 2020年11月