ニュース速報
ワールド

パキスタン、国防相が核管理会議の招集否定 インドに軍事作戦

2025年05月10日(土)17時18分

パキスタンのアシフ国防相は10日、核兵器の管理を統制する国家指令本部の会議の開催は予定されていないと語った。パキスタンはこの日、首都イスラマバードに近い基地を含む空軍基地3カ所に、インドがミサイルを発射したと発表し、その後、インドに対して軍事作戦を開始した明らかにしていた。写真は被害を受けた自動車。5月10日、ジャンムーで撮影(2025年 ロイター/Adnan Abidi)

[イスラマバード/ニューデリー 10日 ロイター] - パキスタンのアシフ国防相は10日、現地のテレビ局に対し、核兵器の管理を統制する国家指令本部の会議の開催は予定されていないと語った。パキスタン軍はシャリフ首相が会議を招集したと発表していた。

ロイターはパキスタンの情報相にコメントを求めたが、現時点で返答はない。

ともに核を保有し、緊張関係を続けてきたインドとパキスタンは1999年以来で最悪の対立状態にある。これまでに双方で数十人の死者を出し、米国と主要7カ国(G7)が事態の鎮静化を求めている。

アシフ国防相はARYテレビに対し「あなたが言うようなもの(核の選択肢)は存在するが、それを話すのはやめよう。非常に遠い可能性として扱うべきであり、差し迫ったもののような文脈の中で議論すべきではない」と語った。「そうなる前に熱は冷めるだろう。国家司令本部の会議はまだ開かれていないし、予定もない」とした。

ルビオ米国務長官はこの日、パキスタンのムニール陸軍参謀長、インドのジャイシャンカル外相と電話で会談。双方に事態をエスカレートしないよう求め、「計算違いを避けるため直接的な意思疎通を再開する」よう促していた。

ジャイシャンカール外相はルビオ氏との会談後、「インドのアプローチは常に慎重かつ責任あるものであり、現在もそうだ」とソーシャルメディアのXに投稿した。一方、パキスタンのダール外相は地元テレビに対し、インドがここで立ち止まるなら「我々はここで立ち止まることを検討する」と述べた。

<インドがミサイル、パキスタンが報復>

パキスタンは10日、首都イスラマバードに近い基地を含む空軍基地3カ所に、インドがミサイルを発射したと発表。その後、インドに対して軍事作戦を開始し、インド北部のミサイル貯蔵所を含む複数の基地を攻撃したとしていた。 

インド側は、空軍基地の物的・人的被害は限定的とした。一部の基地には高速ミサイルが複数飛来したが、対処したとした。

現地警察によると、インドのジャンムー・カシミール州で市民5人が死亡した。

パキスタンの情報相はソーシャルメディアのXに、軍事作戦は「Bunyanun Marsoos作戦」と名付けられたと投稿した。この言葉はコーランから取られたもので、堅固で団結した構造を意味する。

両国が領有権を争うカシミール地方で発生した観光客襲撃事件を受け、インドは今週7日、パキスタンとカシミール地方のパキスタン支配地域にある計9カ所の「テロリストのインフラ」を攻撃したと発表した。パキスタンは報復を宣言、それ以来、両国は毎日のように衝突を繰り返している。

*情報を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ホンダ、中国四輪工場の生産再開を2週間延期 半導体

ワールド

中国外相「世界の裁判官」認めず、米国のマドゥロ氏拘

ワールド

北朝鮮、4日に極超音速ミサイル発射実験 米をけん制

ビジネス

午前の日経平均は大幅反発、海外・個人マネー流入の思
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...強さを解放する鍵は「緊張」にあった
  • 2
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 3
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙」は抑止かそれとも無能?
  • 4
    2026年の節目に問う 「めぐみの母がうらやましい」── …
  • 5
    野菜売り場は「必ず入り口付近」のスーパーマーケッ…
  • 6
    ベネズエラ攻撃、独裁者拘束、同国を「運営」表明...…
  • 7
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 8
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 9
    「対テロ」を掲げて「政権転覆」へ?――トランプ介入…
  • 10
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 1
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 2
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 5
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 6
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 7
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 8
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 9
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 10
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中