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貿易戦争

米中貿易合意で得をするのは米企業だけ、国民の利益にはつながらない

WHAT TRUMP DOESN’T KNOW ABOUT AMERICAN COMPETITIVENESS

2020年1月21日(火)15時00分
ロバート・ライシュ(米カリフォルニア大学バークレー校教授)

国家安全保障に関わる技術でも、アメリカ企業は自国の政府に遠慮しない。特に法律で禁じられていない限り、誰にでも、何でも売って稼ぐ。

テスラやGE、グーグル、フェイスブックのようなグローバル企業が好待遇の雇用を創出するのは、彼らをたんまり稼がせてくれるだけの賢くて生産性が高い技術者や労働者がたくさんいる国だけだ。

つまり、アメリカという国が競争力を回復したければアメリカ人の創造性と生産性を上げる必要があり、それを実現する社会インフラを立て直す必要がある。しかし今のアメリカでは公教育システムが荒廃し、大学の学費は高騰し、医療費も途方もなく高い。このままだと将来のアメリカ人はまともな職にありつけなくなるだろう。

しかしアメリカの大企業は、それが自分の責任だとは思っていない。責任は政府にあり、自分たちはせっせと節税に励めばいいと思っている。

トランプも助けにならない。彼の経済ナショナリズムで潤うのはアメリカ企業だけで、アメリカの労働者ではない。

そのせいでアメリカという国は競争力を失っていく。中国のせいではない。

<2020年1月28日号掲載>

【参考記事】米中貿易戦争の敗者は日本、韓国、台湾である
【参考記事】米中通商合意「第1段階」合意の内容とは?

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2020年1月28日号(1月21日発売)は「CIAが読み解くイラン危機」特集。危機の根源は米ソの冷戦構造と米主導のクーデター。衝突を運命づけられた両国と中東の未来は? 元CIA工作員が歴史と戦略から読み解きます。

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