最新記事

UFO

UFO目撃多発のカナダ、UFO研究家が資料3万点を大学に寄付

2019年12月17日(火)17時15分
松丸さとみ

1952年にアメリカ・ニュージャージーで撮影された写真  wikipedia

<カナダの未確認飛行物体(UFO)の研究家が、3万件に上るUFO研究資料をカナダのマニトバ大学に寄付した......>

カナダ政府文書1万点を含むUFO資料

カナダの未確認飛行物体(UFO)の研究家がこのほど、約30年間にわたって集めた3万件に上るUFO研究資料をカナダのマニトバ大学に寄付した。現在、この資料を電子化するための資金集めがクラウドファンディングで行われており、無事に資金が集まった際には資料は電子化のうえ公開され、世界のどこからでも閲覧できるようになる。英エクスプレス紙や科学系ニュースサイト「ライブ・サイエンス」などが報じた。

寄付をしたのは、カナダでは有名なUFO研究家、ウィニペグ在住のクリス・ルトコウスキー氏だ。今回寄付した資料は、カナダ政府の公文書約1万件および1989年以降のUFO目撃情報2万件の計3万件に上る。これに加え、ルトコウスキー氏の個人的な蔵書からUFO関連の書籍1000冊も寄付された。

ルトコウスキー氏がUFOに興味を抱き資料を集めるようになったのは、1975年。これまでUFOに関する本も10冊執筆している。

ルトコウスキー氏が2016年にカナダの公共放送CBCに明かした話によると、カナダでは年間1000件のUFO目撃情報がある。しかしこうした情報の95%は、飛行機だったり、衛星や流星、最近ではドローンだったりしており、UFO以外の説明が何かしら付くものだという。残りの5%についても、地球外生命体によるものだという決定的な証拠はないと同氏はCBCに説明している。

ロズウェル事件の上をいく? ファルコン湖事件の資料も

ルトコウスキー氏がこれまでに集めてきた、今回寄付した資料は、カナダ政府、警察、軍などの組織が作成したものも含まれる。このほとんどが、「ファルコン湖事件」として知られる、1967年にあったとされるUFO遭遇事件に関するものだ。

この事件は、同氏によると「カナダにおけるUFO事案の中で最も詳しく文書化されたもの」であり、米政府が認めていない「ロズウェル事件」の上をいくものだという。ロズウェル事件とは、1947年7月に米ニューメキシコでUFOが墜落し、米軍が回収した上でその旨を公式発表したとされる事件だ。後日、回収したのはUFOではなく気象観察用の気球だと訂正された。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

アングル:屋台販売で稼ぐ中国の高級ホテル、デフレ下

ワールド

メラニア夫人、プーチン氏に書簡 子ども連れ去りに言

ワールド

米ロ首脳、ウクライナ安全保証を協議と伊首相 NAT

ワールド

ウクライナ支援とロシアへの圧力継続、欧州首脳が共同
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に入る国はどこ?
  • 4
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 5
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 6
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 7
    「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) …
  • 8
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 9
    「デカすぎる」「手のひらの半分以上...」新居で妊婦…
  • 10
    【クイズ】次のうち、「軍事力ランキング」で世界ト…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 4
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 5
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 6
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 7
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 8
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入…
  • 9
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 10
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中