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核合意イランが高性能遠心分離機導入 米制裁強化に反発、ウラン濃縮加速へ

イラン原子力庁のサレヒ長官は、ウラン濃縮に使う新型の高性能遠心分離機を複数台を導入したと明らかにした。写真は国際原子力機関(IAEA)本部に掲揚されたイラン国旗。9月9日、オーストリアのウィーンで撮影(2019年 ロイター/Leonhard Foeger)
イラン原子力庁のサレヒ長官は4日、ウラン濃縮に使う新型の高性能遠心分離機を複数台を導入したと明らかにした。
核合意を離脱した米国の制裁強化により原油輸出が落ち込み、経済が疲弊するイランは、核合意の履行を段階的に停止している。
核合意の下でイランは、旧型の「IR1型」をウラン濃縮に使用し、使用台数も5000台をわずか上回る数に制限されている。
サヒレ氏は「IR6型」は、IR1型の10倍の濃縮能力があると説明した。
同氏は国営テレビで「IR6型30台を導入する。これによりIR6型の稼働数は60台となる。これはわれわれの能力と決意を示している」と強調した。
さらに「科学者が『IR9型』のプロトタイプに取り組んでおり、これはIR1型の50倍の速度で濃縮が可能だ」と述べた。
ドイツのマース外相は、記者会見で「イランは非常に高性能の遠心分離機を開発したが、これは核合意違反だ。イランは9月上旬に核合意の研究開発分野の規定を順守しないと表明しているが、われわれはこれを受け入れられない」と述べた。


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