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香港のこれから

【デモ隊の告白5】「この街が好きな理由を取り戻したい」香港人救急ボランティア

CONFESSIONS OF A MASK

2019年11月29日(金)12時00分
ビオラ・カン(写真・文)

PHOTOGRAPH BY VIOLA KAM

<香港がこの先どうなるか、まだ見通せない。これまで半年、香港のデモ参加者たちは何のために戦ってきたのか。本誌「香港のこれから」特集より>

香港で逃亡犯条例改正案に反対するデモが始まって6カ月。身の安全を守るため、デモ参加者のほとんどはマスクで顔を隠してきた。

時に暴徒と非難されながら、彼らは何のために戦ってきたのか。その素顔と本音を香港人の写真家・ジャーナリストが伝える。

本誌12月3日号(発売中)「香港のこれから」特集で取り上げた、15人のデモ参加者による「仮面の告白」。そのうち2人をここに掲載する。

救急ボランティア 連登仔(左、23)、Bu(26)

■Bu

最初は看護師の友人と一緒に街に出て、警察の暴力やデモ隊のけがの状況を見た。それから市民でもデモ隊でも、負傷者を助けるため救助できればと立ち上がった。

かなり前線の方にいる。ある日、上環地区で、道端にいた私たち救急チームが警察の機動隊に追い立てられ、あと少しで将棋倒しの悲劇になるところだった。最も大事なのは、負傷者の数を増やさないことだ。

正直、へこんでいた時期もあった。何をしても、どれほどの人数が立ち上がっても、政府は不条理な答えしかくれない。しかし公務員や消防士、医療関係者などプロも表に出て運動を支持する意思を表明した。支えられていると感じる。

■連

人道的な立場から活動を始めた。警察は平和にデモを行う市民に対峙するのにはふさわしくない武力を使った。耐え難い悪だ。

警察は催涙弾8~10発を壁のように一度に発射し、通り掛かった市民や平和的なデモ参加者がよくけがをする。デモ隊はためらうことなく引き返して、孤立した仲間をしっかりとつかんで逮捕されないようにしていた。

この街が好きな理由を、もう一度取り戻したい。これからのことは答えられないが、でもきっと今日の局面より良くなると信じている。それは私たちの努力で勝ち取った未来であり、私たち自身が希望だから。

<2019年12月3日号「香港のこれから」特集より>

※他のデモ参加者による「仮面の告白」:
【デモ隊の告白1】「前線にも行った。香港にはまだ希望を持っている」女子高校生
【デモ隊の告白2】「北京の仕事を辞めて香港に戻り、消火部隊に入った」25歳女性
【デモ隊の告白3】「民主はなくてもイギリス人は愛国心を押し付けなかった」運転手
【デモ隊の告白4】「僕は会社にも行くが、闘争こそが真実」フル装備の香港人男性
【デモ隊の告白6】「次の世代のために自分が銃弾を受け止める番」20歳女性
【デモ隊の告白7】「中国本土で生まれ、愛国心のある子供だったが」24歳男性
【デモ隊の告白8】「香港が中国のただの1つの省になってほしくない」中産階級の男性
【デモ隊の告白9】「警察を調査しないと、みんなの気が済まない」駅で花を供える女性
【デモ隊の告白10】「なぜ若者が遺書まで書き残し、立ち上がるのか」断食をした老人
【デモ隊の告白11】「レノンウォールの『成長』に衝撃を受けた」見守る香港女性たち
【デモ隊の告白12】「プロテスタントとカトリックが支援に駆け付けた」香港の牧師

20191203issue_cover150.jpg
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12月3日号(11月26日発売)は「香港のこれから」特集。デモ隊、香港政府、中国はどう動くか――。抵抗が沈静化しても「終わらない」理由とは? また、日本メディアではあまり報じられないデモ参加者の「本音」を香港人写真家・ジャーナリストが描きます。

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