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香港のこれから

【デモ隊の告白7】「中国本土で生まれ、愛国心のある子供だったが」24歳男性

CONFESSIONS OF A MASK

2019年12月2日(月)11時20分
チャン・ロンヘイ(写真)、ウィニー・ウォン(文)

PHOTOGRAPH BY CHAN LONG HEI

<区議選で民主派が圧勝したが、再びデモ隊と警察との衝突が発生。香港はこれからどうなるのか。デモ参加者たちが何のために戦ってきたか、それぞれの本音を聞いた本誌「香港のこれから」特集より>

香港で逃亡犯条例改正案に反対するデモが始まって6カ月。身の安全を守るため、デモ参加者のほとんどはマスクで顔を隠してきた。

時に暴徒と非難されながら、彼らは何のために戦ってきたのか。その素顔と本音を香港人の写真家・ジャーナリストが伝える。

本誌12月3日号(発売中)「香港のこれから」特集で取り上げた、15人のデモ参加者による「仮面の告白」。その1人をここに掲載する。

前線に立つ男性 JL(24)

家族には中国人と香港人がおり、自分も中国本土で生まれた。幼い頃から愛国心のある子供だった。しかし、今の香港政府と中国政府は信用できず、文明的でもなく、契約精神に従わず、道徳もなくした。逃亡犯条例改正案はただの導火線であり、ここ数年間の問題に一度に火が付いた。そのため僕を含めた香港人みんなが立ち上がることになった。

初めて本気で前線に立ったのが7月28日の西環地区。その日は「消火隊」として動いたが、次第により前線に立つようになった。忘れられないのが荃湾にいた日。僕の隣に年下の子がしゃがんで布のマスクだけしていた。そしてペッパーボール弾(催涙弾の一種)が真正面から彼の顔を直撃し、彼は口を覆ったまま救急隊員に連れ出された。どんな武器でも命を落とす可能性がある。今回は隣の人だったが、次は僕かもしれない。

警察が僕たちを暴徒扱いし、こちらよりさらに凶悪にならないといけないことは分かる。だからこそ、僕たちもより強くならないといけない。その強さで政府から回答を引き出し、それから手を引くかどうかを考える。

僕たちは今できることを続けないといけない。レベルアップもする。そうしないと、仲間と僕たちを支えてくれるみんなに顔向けできない。

<2019年12月3日号「香港のこれから」特集より>

※他のデモ参加者による「仮面の告白」:
【デモ隊の告白1】「前線にも行った。香港にはまだ希望を持っている」女子高校生
【デモ隊の告白2】「北京の仕事を辞めて香港に戻り、消火部隊に入った」25歳女性
【デモ隊の告白3】「民主はなくてもイギリス人は愛国心を押し付けなかった」運転手
【デモ隊の告白4】「僕は会社にも行くが、闘争こそが真実」フル装備の香港人男性
【デモ隊の告白5】「この街が好きな理由を取り戻したい」香港人救急ボランティア
【デモ隊の告白6】「次の世代のために自分が銃弾を受け止める番」20歳女性
【デモ隊の告白8】「香港が中国のただの1つの省になってほしくない」中産階級の男性
【デモ隊の告白9】「警察を調査しないと、みんなの気が済まない」駅で花を供える女性
【デモ隊の告白10】「なぜ若者が遺書まで書き残し、立ち上がるのか」断食をした老人
【デモ隊の告白11】「レノンウォールの『成長』に衝撃を受けた」見守る香港女性たち
【デモ隊の告白12】「プロテスタントとカトリックが支援に駆け付けた」香港の牧師

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12月3日号(11月26日発売)は「香港のこれから」特集。デモ隊、香港政府、中国はどう動くか――。抵抗が沈静化しても「終わらない」理由とは? また、日本メディアではあまり報じられないデモ参加者の「本音」を香港人写真家・ジャーナリストが描きます。

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