最新記事

米朝関係

北朝鮮メディア「米国の制裁延長は敵対行為、首脳会談合意への挑戦」

2019年6月26日(水)17時40分

北朝鮮の国営朝鮮中央通信は、米国による最近の北朝鮮への制裁延長決定は敵対行為であり、昨年のシンガポールでの歴史的な首脳会談合意への完全な挑戦だとの見方を伝えた。写真はシンガポールのセントーサ島で会談したトランプ米大統領(右)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(左)。昨年6月撮影(2019年 ロイター/Jonathan Ernst)

朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は26日、米国による最近の北朝鮮への制裁延長決定は敵対行為であり、昨年のシンガポールでの歴史的な首脳会談合意への完全な挑戦だとの見方を伝えた。

ホワイトハウスは先週、北朝鮮の核・ミサイル開発に対する制裁措置を盛り込んだ大統領令6件を1年間延長する方針を示した。

KCNAによると、北朝鮮の外務省報道官は、制裁の延長は「最も極端な敵対的行為の表れだ」と述べた。

また、北朝鮮経済の8割超が制裁の影響を受けているとした23日のポンペオ米国務長官の発言を非難。米政府が各国の人身売買や信教の自由に関する最新の報告書で北朝鮮を「激しく中傷した」ことにも反発した。

その上で「これらはすべて、制裁や圧力によってわれわれを屈服させようという米国の大それた夢がいっさい変わっていないどころか、あからさまに大きくなっていることを示すはっきりとした証拠だ」と述べた。

さらに、北朝鮮に対し「根深い敵意」を抱く当局者が米国政治を支配している限り、非核化を実現することは難しいと警告。北朝鮮は制裁解除を求めることはしないとし、「われわれは米制裁に屈する国でも、米国が好きなように攻撃できる国でもない」と強調した。

[ソウル 26日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 世界が尊敬する日本のCEO
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年7月1日号(6月24日発売)は「世界が尊敬する日本のCEO」特集。不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者……その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン核施設の損害深刻、立て直しには数年要する=C

ビジネス

NY外為市場=ドル、対ユーロで2021年来の安値 

ワールド

米とイラン、核施設の被害規模巡る見解に相違=ロシア

ワールド

仏大統領がイスラエル首相と電話会談、イラン停戦合意
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係・仕事で後悔しないために
  • 3
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々と撤退へ
  • 4
    人口世界一のインドに迫る少子高齢化の波、学校閉鎖…
  • 5
    「子どもが花嫁にされそうに...」ディズニーランド・…
  • 6
    【クイズ】北大で国内初確認か...世界で最も危険な植…
  • 7
    都議選千代田区選挙区を制した「ユーチューバー」佐…
  • 8
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 9
    細道しか歩かない...10歳ダックスの「こだわり散歩」…
  • 10
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 8
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 9
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 10
    「アメリカにディズニー旅行」は夢のまた夢?...ディ…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中