最新記事

2020米大統領選

トランプ、2020年米大統領選への出馬を正式表明

2019年6月19日(水)12時40分

6月18日、トランプ米大統領はフロリダ州オーランドで選挙集会を開き、2020年大統領選への出馬を正式に表明した(2019年 ロイター/Carlos Barria)

トランプ米大統領は18日、フロリダ州オーランドで選挙集会を開き、2020年大統領選への出馬を正式表明した。

数千人の支持者を前に「2期目再選に向けて選挙戦を正式に開始する」と述べ、「あなた方を決して失望させないと約束する」と語った。

また「われわれは崩壊した既成政治にともに立ち向かい、国民による国民のための政府を取り戻した」とし、「このチームを維持する限り、前途は極めて有望だ。われわれの将来はこれまでになく明るく、鮮明だ」と述べた。

一方、民主党候補が勝利すれば米国を大きく様変わりさせ、メキシコ国境から入国する不法移民を合法化することで民主党の支持基盤を拡大しようとするだろうと指摘した。トランプ氏は2016年大統領選でも不法移民の脅威を警告し、対策を公約していた。

演説でトランプ氏は、民主党は「われわれが知る米国(のあり方)を破壊したがっている」が、「それは実現しない」とコメント。「米国は、外国の犯罪者ではなく、法律に従う市民にとっての聖域になるべきだ」と訴えた。

民主党の対立候補らを「過激な左派集団」と呼び、「2020年に民主党候補に票を投じれば、過激な社会主義の台頭やアメリカンドリームの破壊に票を投じるも同然だ」と強調した。

選挙集会にはメラニア夫人やホワイトハウス幹部らも出席した。

トランプ氏は1時間20分に及んだ演説で、メディアは「フェイク(偽)ニュース」を伝えていると批判したほか、景気の力強さを自身の実績として強調した。通商問題で中国に圧力をかけ、宇宙軍の創設を推進するといった政策にも触れ、国民の武器を保有する権利を守ると約束した。火星探査を目指す意向も示した。

モラー特別検察官によるロシアの2016年米大統領選介入疑惑捜査については、「政治史上最大の魔女狩りを経験した」と述べ、改めて不快感を表明。「大統領選の結果をひっくり返すために企てられた不法行為だった」と主張した。

6月11日公表のロイター/イプソスの調査によると、トランプ大統領の支持率は40%、不支持率は57%。他の世論調査では、主要な激戦州でバイデン前副大統領をはじめとする民主党の有力候補がトランプ氏を支持率で上回る状況が続いている。

[オーランド(米フロリダ州) ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

202404300507issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年4月30日/5月7日号(4月23日発売)は「世界が愛した日本アニメ30」特集。ジブリのほか、『鬼滅の刃』『AKIRA』『ドラゴンボール』『千年女優』『君の名は。』……[PLUS]北米を席巻する日本マンガ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日経平均は反発、日銀現状維持で一段高 連休前に伸び

ビジネス

ANAHD、今期営業益予想18%減 コロナ支援策の

ビジネス

村田製、発行済み株式の2.33%・800億円を上限

ビジネス

村田製の今期予想、4割の営業増益 スマホ向けなど回
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中