最新記事

検証

3秒ルールは「アリ」、食べ物によっては30分放置もOK

2019年4月30日(火)11時00分
松丸さとみ

食べ物によっては30分も!?

一方前述のデイリー・メールは、ビスケットやトーストなど表面が硬い食べ物であれば、30分は放置しても大丈夫だという調査結果を紹介している。

ヒルトン教授は、バーミンガム在住の40組の家族や生徒の自宅で台所、ダイニングルーム、居間の床のバクテリアをそれぞれ調査。学生の床の方が汚れてはいたものの、有害なバクテリアはあまり見つからなかったという。

この調査をもとに、デイリー・メールは「5秒ルールを適用した方がいいもの」と「30分床に放置しても大丈夫なもの」を掲載した。教授によると、乾燥している食べ物や硬い食べ物は、時間が経っても汚染されるリスクは低い。しかし一方で、より粘性が高く水分のある食べ物は、5秒ルールを適用した方がいいとのことだ。

例えば、「5秒以内に拾うべき食べ物」は、グミなどのベタベタしたアメ、調理済みパスタ、フライドポテト、ドーナツ、バターを塗った面を下にして落ちたトーストなど。一方で「30分放置しても大丈夫な食べ物」は、サンドイッチ、ポテトチップス、トースト(何も塗っていないもの)、ビスケット、チョコレートとなっている。

教授は、大部分のばい菌は、ブドウ球菌のように人間の肌から付く場合の方が多く、「家の床に落とした食べ物を食べたから体調を崩すといった危険性は限りなく小さい」としている。室内が土足の住環境である英国でそうであれば、室内では靴を脱いで生活している日本の住環境なら、余計リスクは低いかもしれない。ということで、今後は3秒ルール、時には30分ルールを適用して、食べ物を無駄にすることなく堂々と食べよう...ただし自己責任で。

※こちらは2017年3月初出記事の再掲載です。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ノーベル経済学賞、米大教授3氏に 社会制度と繁栄の

ワールド

中国、台湾の実業家と議員に制裁 「分離主義」行為で

ワールド

台湾独立は台湾海峡の平和と相容れず=中国外務省

ビジネス

中国9月貿易統計、輸出は前年比+2.4% 5カ月ぶ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:米経済のリアル
特集:米経済のリアル
2024年10月15日号(10/ 8発売)

経済指標は良好だが、猛烈な物価上昇に苦しむ多くのアメリカ国民にその実感はない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    『シビル・ウォー』のテーマはアメリカの分断だと思っていたが......
  • 2
    「メーガン・マークルのよう」...キャサリン妃の動画に対する、アメリカとイギリスの温度差
  • 3
    性的人身売買で逮捕のショーン・コムズ...ジャスティン・ビーバーとの過去映像が「トラウマ的」と話題
  • 4
    冷たすぎる受け答えに取材者も困惑...アン・ハサウェ…
  • 5
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
  • 6
    ビタミンD、マルチビタミン、マグネシウム...サプリ…
  • 7
    コストコの人気ケーキに驚きの発見...中に入っていた…
  • 8
    東京に逃げ、ホームレスになった親子。母は時々デパ…
  • 9
    戦術で勝ち戦略で負ける......「作戦大成功」のイス…
  • 10
    メーガン妃とヘンリー王子は「別々に活動」?...久し…
  • 1
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 2
    コストコの人気ケーキに驚きの発見...中に入っていた「まさかのもの」とは?
  • 3
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明かす意外な死の真相
  • 4
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」ものはど…
  • 5
    2匹の巨大ヘビが激しく闘う様子を撮影...意外な「決…
  • 6
    「メーガン妃のスタッフいじめ」を最初に報じたイギ…
  • 7
    『シビル・ウォー』のテーマはアメリカの分断だと思…
  • 8
    ウクライナ軍がミサイル基地にもなる黒海の石油施設…
  • 9
    キャサリン妃がこれまでに着用を許された、4つのティ…
  • 10
    戦術で勝ち戦略で負ける......「作戦大成功」のイス…
  • 1
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 2
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 3
    ウクライナに供与したF16がまた墜落?活躍する姿はどこに
  • 4
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座…
  • 5
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ…
  • 6
    ウクライナ軍、ドローンに続く「新兵器」と期待する…
  • 7
    エコ意識が高過ぎ?...キャサリン妃の「予想外ファッ…
  • 8
    キャサリン妃がこれまでに着用を許された、4つのティ…
  • 9
    コストコの人気ケーキに驚きの発見...中に入っていた…
  • 10
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中