最新記事

格差

「世界中が怒りを感じている」上位26人が下位38億人分の富を保有。富裕層があと0.5%でも多く税金を払えば、貧困問題は解決するのに

Oxfam Inequality Report Highlights Wealth Disparity

2019年1月22日(火)12時59分
ジェイソン・レモン

同じく貧富の格差が拡大し続けているアメリカでは、バーニー・サンダース上院議員(バーモント州・無党派)や、昨年史上最年少で当選したアレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員(29歳、ニューヨーク州・民主党)を筆頭に、進歩的な政治家が政府に対して格差問題への対処を強く求めている。オカシオコルテスは年収1000万ドル超の富裕層向けの最高限界税率を70%に引き上げるよう提案。最近の世論調査ではアメリカ国民の59%がこの改革を支持すると回答した。

View this post on Instagram

Own your power. . For so many, it's radical to feel comfortable in your own skin - and to know that you are more than enough, just as you are. . One of my favorite quotes is from Dr. Martin Luther King, Jr: "Everybody can be great...because anybody can serve. You don't have to have a college degree to serve. You don't have to make your subject and verb agree to serve. You only need a heart full of grace. A soul generated by love." . So take up space. Speak up. Hold the door open and take others with you. Accept that you will be criticized no matter what - that is the price of fighting for change and innovation. I consider constructive criticism a blueprint for improvement and a medicine for ego. . Ultimately, the people who get down, stay focused in adversity, and do the thankless work of change are the ones who transform society. We can all be a part of that, if we so choose. We can all knock a door, register our cousin to vote, or educate ourselves on an issue we're curious about. . We are all capable of awakening and commitment. And because of that, we can all be great. . : @gigilaub

Alexandria Ocasio-Cortezさん(@ocasio2018)がシェアした投稿 -

アナリストらはまた、アメリカの富裕層は何十年も前から個人所得税の優遇措置を受けていると指摘。米経済が急成長を遂げていた1960年代、年間所得40万ドル(現在の約300万ドルに相当)を上回る富裕層を対象とした税率は70%以上だった。その10年前は約90%。それに対して現在は、年間所得が15万7500ドルを超えても、税率はたった32%だ。

主に富裕層と企業に恩恵をもたらしているドナルド・トランプ米大統領による大型減税は、財政赤字の劇的な増加を招いている。ニューヨーク・タイムズ紙によれば、アナリストたちは2019年に財政赤字は1兆ドルを超えると予想している。

サンダースは1月18日、「最も裕福な1%と高収益の大企業については、トランプ減税を撤廃すべきだ」とツイッターに投稿した。「所得と貧富の不平等が広がっている今のような時代は、リッチな人々をさらにリッチにさせるのではなく、老朽化が進むインフラの再建と持続可能な経済の構築に取り組むべきだ」

(翻訳:森美歩)

ニューズウィーク日本版 ガザの叫びを聞け
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月2日号(11月26日発売)は「ガザの叫びを聞け」特集。「天井なき監獄」を生きる若者たちがつづった10年の記録[PLUS]強硬中国のトリセツ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米ウ代表団、今週会合 和平の枠組み取りまとめ=ゼレ

ビジネス

ECB、利下げ巡る議論は時期尚早=ラトビア中銀総裁

ワールド

香港大規模火災の死者83人に、鎮火は28日夜の見通

ワールド

プーチン氏、和平案「合意の基礎に」 ウ軍撤退なけれ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果のある「食べ物」はどれ?
  • 4
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 5
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 6
    がん患者の歯のX線画像に映った「真っ黒な空洞」...…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 9
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 10
    ウクライナ降伏にも等しい「28項目の和平案」の裏に…
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 3
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 4
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 5
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 6
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 9
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 10
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中