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ミャンマー

スー・チー、人材育成のため投資呼びかけ ASEANビジネス投資サミットで

2018年11月13日(火)07時00分
大塚智彦(PanAsiaNews)

「人材より優れた資源はない」

1970年代、80年代には多くのミャンマー人学生がシンガポールに留学して高度な教育を受けて帰国していることを例に挙げながら、高度な教育制度をミャンマーでぜひとも再構築することで、多様な人材のミャンマー人を育てることが可能になると強調した。

「ミャンマーには豊富で多様な天然資源があるが、人という資源つまり人材より優れた資源は存在しない」と述べて、ミャンマーの教育システムの整備が喫緊の課題であるとの考えをわかりやすく説明した。

最後にスー・チー顧問は会議開催国であるシンガポールに配慮したためか「シンガポールの教育制度はミャンマーより相当に先を行っている。我々ミャンマーも教育の分野で早くシンガポールの水準に追いつき、そしていつかはシンガポールを追い越したいと思っている。どうか皆さんの投資でミャンマーの教育制度を整備してよりよい人材を輩出できるように協力してほしい」と述べて基調講演を締めくくった。

ABIS2018では二日目の13日にはタイのプラユット首相やマレーシアのマハティール首相の基調講演も予定されている。

スー・チー顧問は11月13日に開催されるASEAN首脳会議や15日にASEANに日米中など18カ国首脳が参加する東アジアサミットに出席する予定でシンガポールを訪問している。東アジアサミットには日本の安倍晋三首相やロシアのプーチン大統領も参加する。


otsuka-profile.jpg[執筆者]
大塚智彦(ジャーナリスト)
PanAsiaNews所属 1957年東京生まれ。国学院大学文学部史学科卒、米ジョージワシントン大学大学院宗教学科中退。1984年毎日新聞社入社、長野支局、東京外信部防衛庁担当などを経てジャカルタ支局長。2000年産経新聞社入社、シンガポール支局長、社会部防衛省担当などを歴任。2014年からPan Asia News所属のフリーランス記者として東南アジアをフィールドに取材活動を続ける。著書に「アジアの中の自衛隊」(東洋経済新報社)、「民主国家への道、ジャカルタ報道2000日」(小学館)など

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