最新記事

インド

病院の集中治療室にいた4歳の少女を5人で集団レイプ

4-year-old Girl Gang-Raped While in ICU for Snake Bite

2018年11月6日(火)16時30分
デービッド・ブレナン

4月15日、ニューデリーで8歳の少女がレイプされた事件に抗議する集会に、人形と参加する10歳児 Cathal McNaughton-REUTERS

<「レイプ大国」インドで、またあり得ない性犯罪か>

4歳の少女がインド北部の病院で治療中に集団レイプに遭ったとの通報を受け、警察が捜査に乗り出した。

AP通信によると、事件が発生したと見られるのは11月3日(現地時間)。場所は、ウッタル・プラデーシュ州の州都ラクナウから南西に250kmほど行ったところにある町バレーリーの医療センターだ。少女がのちに何をされたかについて祖母に話し、警察が翌日4日に捜査を開始した。

少女は、3日夜に一人で集中治療室にいたときに、そこで働く従業員1人を含む5人にレイプされたと話している。少女はヘビに噛まれて病院に運び込まれ、4日間にわたって治療を受けていた。日刊紙インディアン・エクスプレスによると、レイプされた際、少女は人工呼吸器をつけていたという。

警察は監視カメラの映像を確認中で、すでに男性1人の身柄を拘束したと話している。容疑者の捜査を引き続き行うとともに、少女が病棟でひとりきりになった理由についても調査中だ。

インドでは近年、残虐な性的暴行事件が相次いでおり、政府も対応を迫られている。もっとも悪名高いのが、2012年にニューデリー市内を走行しているバスの中で女子学生が集団レイプに遭って殺害された事件だ。この事件をきっかけに、性的暴行の厳罰化と女性の保護強化を求める声が上がった。

なかでも子どもに対する性的暴行の多発には市民の怒りも激しく、抗議デモも起きている。こうした不満に応え、インド政府は2018年4月、12歳以下の子どもに対する性的暴行で有罪になった者は死刑にすることを承認したばかりだった。

しかしいくら厳罰化しても、インドの司法制度は円滑とは言い難い。法の裁きが下るまでには何年もかかる。2018年4月のロイターによれば、裁判を待つレイプ事件は13万3000件以上に上り、2012年の約10万件より増えている。


【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!

気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを

ウイークデーの朝にお届けします。

ご登録(無料)はこちらから=>>


今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

中国で「南京大虐殺」の追悼式典、習主席は出席せず

ワールド

トランプ氏、次期FRB議長にウォーシュ氏かハセット

ビジネス

アングル:トランプ関税が生んだ新潮流、中国企業がベ

ワールド

アングル:米国などからトップ研究者誘致へ、カナダが
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 2
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 3
    「前を閉めてくれ...」F1観戦モデルの「超密着コーデ」が物議...SNSで賛否続出
  • 4
    現役・東大院生! 中国出身の芸人「いぜん」は、なぜ…
  • 5
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 6
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 7
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 8
    「体が資本」を企業文化に──100年企業・尾崎建設が挑…
  • 9
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 10
    高市首相の「台湾有事」発言、経済への本当の影響度.…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中