最新記事

アメリカ政治

オハイオ州下院補選、トランプの支持候補がリード 接戦で勝者確定せず

2018年8月8日(水)16時33分

8月7日、米オハイオ州第12選挙区で実施された連邦下院補選では、全ての投票区で開票が終わった時点で、与党共和党候補トロイ・ボルダーソン氏が野党民主党候補ダニー・オコナー氏(写真)をリードしているが、得票差はわずか1700票前後となっている。ウェスターヴィルで撮影(2018年 ロイター/Shannon Stapleton)

米オハイオ州第12選挙区で7日に実施された連邦下院補選では、全ての投票区で開票が終わった時点で、与党共和党候補トロイ・ボルダーソン氏が野党民主党候補ダニー・オコナー氏をリードしているが、得票差はわずか1700票前後となっている。

補選は11月の中間選挙を占う前哨戦として、民主党の勢いを測る最後の機会となった。共和党の地盤である同選挙区での民主の善戦によって、共和は不安感を強める一方、民主は勢いづくとみられる。

トランプ大統領は4日夜に現地入りし、ボルダーソン氏の応援演説を行った。同氏が得票数でオコナー氏を上回ったことを受けて、トランプ氏はツイッターで、自身の応援演説により「状況が大幅に好転した」と自賛した。

ただ、オハイオ州務長官室によると、まだ開票されていない不在者投票と暫定票は11日間が経過して初めて集計が可能になるため、それまでは勝者が確定しない。集計後に得票差率が0.5%以内となれば、再集計が必要になる。

オコナー氏は7日夜の時点で敗北を認めていない。

今回の補選は、共和党議員が任期終了前に辞職したことから実施された。ボルダーソン、オコナー両氏は11月の中間選挙で再び対決する。

7日には、ミシガン、ミズーリ、カンザス、ワシントンの4州で共和、民主両党が中間選挙の候補者を選ぶ予備選も実施された。

ミシガン州知事選の民主党候補を決める予備選では、党内で台頭している進歩派がどれだけの支持を得られるかが焦点となった。州上院院内総務を務めた経験がある穏健派のグレッチャン・ウィットマー氏が勝利し、米国で初のイスラム教徒の知事になることを目指したアブドル・エルサイド氏は敗れた。

カンザス州知事選の共和党候補を決める予備選では、開票率84%の時点で、不法移民の抑制など訴える保守派のクリス・コバチ氏が現職のジェフ・コルヤー氏を僅差でリード。トランプ大統領は、カンザス州務長官を務め2016年の大統領選で移民に関する助言役だったコバチ氏への支持を表明していた。

[7日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

日中双方と協力可能、バランス取る必要=米国務長官

ビジネス

マスク氏のテスラ巨額報酬復活、デラウェア州最高裁が

ワールド

米、シリアでIS拠点に大規模空爆 米兵士殺害に報復

ワールド

エプスタイン文書公開、クリントン元大統領の写真など
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦い」...ドラマ化に漕ぎ着けるための「2つの秘策」とは?
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 6
    中国最強空母「福建」の台湾海峡通過は、第一列島線…
  • 7
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 8
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 9
    ロシア、北朝鮮兵への報酬「不払い」疑惑...金正恩が…
  • 10
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中