最新記事

ミサイル

ハワイ版「Jアラート」の北朝鮮ミサイル誤警報 ミスはなぜ起きた?

2018年1月17日(水)12時04分

米ハワイ州に向けて弾道ミサイルが発射されたとする避難警報が13日誤送信され、現地でパニックを引き起こした問題について、同州の緊急事態管理局は14日、人的ミスと適切な安全装置対策の欠如が原因だったことを明らかにした。

北朝鮮の核弾道ミサイル開発を巡る緊張が国際社会で高まるなか、発信から約40分後経ってようやく誤警報は訂正された。

この問題を巡る内部調査が今週末までに終了すると同局のリチャード・ラポザ報道官は説明。国内の無線警告システムを管轄する米連邦通信委員会(FCC)による調査を歓迎すると述べた。

FCCのアジット・パイ委員長は14日、ハワイ州の緊急事態管理局の調査について、現時点で「妥当な安全措置またはプロセス管理」が欠けていたことを示唆していると語った。この点において、同州の当局者が反論しなかったと、ラポザ報道官も述べている。

誤送信は、局内のシフト交替時に実施していた訓練中に起きた。

同報道官によると、職員がコンピューターの「ドロップダウン式」のメニューから内部の警報テスト送信を選ぶつもりが、誤ってミサイル発射警報を選択。正しい選択肢を選んだと信じ込んでいたこの職員は、コンピューターが続行するか確認してきたときにも「イエス」を選んでしまったという。

その結果、次のようなメッセージが送信された。「緊急警報。弾道ミサイルの脅威がハワイに接近中。直ちにシェルターを探せ。これは訓練ではない」

弁解の余地なし

こうしたメッセージが13日午前8時過ぎ、ハワイ全土の携帯電話やテレビ・ラジオに流された。撤回するメッセージが送信されるまでに38分を要した。

誤送信は、約140万人の人口を抱え、米軍施設が集中する同州全土にヒステリーと混乱を引き起こした。

雑誌の発行者でホノルル市議会に立候補しているイカイカ・ハッセー氏は、警報を受けたとき、子どもたちと自宅にいた。食料をつかみ、岩の壁で囲まれた部屋に向かったという。

米太平洋軍と同海軍の太平洋艦隊の拠点であるというハワイ州の立場が攻撃の標的になりやすくしていると、ハッセー氏は言う。「軍国主義は、安全を高めるどころか、損なっている」と電話で語った。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国万科、債権者が社債償還延期を拒否 デフォルトリ

ワールド

トランプ氏、経済政策が中間選挙勝利につながるか確信

ビジネス

雇用統計やCPIに注目、年末控えボラティリティー上

ワールド

米ブラウン大学で銃撃、2人死亡・9人負傷 容疑者逃
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 5
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 6
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 7
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 8
    大成功の東京デフリンピックが、日本人をこう変えた
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中