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トランプ、ダボス経済フォーラム参加へ デモ警戒で兵士5000人準備

2018年1月16日(火)10時43分

1月12日、スイスのアルプス山脈の麓にある町ダボスは、著名人や富豪には慣れているが、当地で23─26日の日程で開催される世界経済フォーラム(ダボス会議)への出席をトランプ大統領が決断したことで、新たに大きな注目を浴びている。ダボスで11日撮影(2018年 ロイター/Arnd Wiegmann)

スイスのアルプス山脈の麓にある町ダボスは、著名人や富豪には慣れているが、当地で23─26日の日程で開催される世界経済フォーラム(ダボス会議)への出席をトランプ大統領が決断したことで、新たに大きな注目を浴びている。

世界各国の政財界の首脳が集う毎年恒例のダボス会議に現職の米大統領が出席するのは、2000年のビル・クリントン大統領以来となる。

2015年の地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱表明や「アメリカ第一主義」といったトランプ氏の政策は、スイスにとって受け入れがたいものかもしれない。同国はパリ協定を支持しており、経済は世界各国との貿易に依存している。

トランプ氏の偏った言動により、2000年代初めに起きたダボス会議に対する暴力的な抗議活動が再びよみがえる可能性を指摘する声も上がっている。トランプ氏を「歓迎できない」とするオンライン署名活動も始まっている。

とはいえ、11日時点におけるダボスの雰囲気は楽観的で、トランプ氏の存在でどんな騒動が起きたとしても、約1000人の警察官のほか、必要とあれば最大5000人の兵士が動員される厳重な警戒態勢ならば対処できると自信を持っている。

「最高だ」と、当時のクリントン米大統領がダボス会議に出席した際に滞在したホテルのディレクターで、現在は地域のホテル協会を率いるエルンスト・ウィルシュ氏は言う。

「少なくとも数日間、ダボスは世界の中心となる」

多くの要人が毎年訪れ、昨年は英国のメイ首相や中国の習近平国家主席が参加したが、観光に依存するダボスにスポットライトを当てるうえで、米大統領ほどメディアの注目を集める力はない。

「注目されて悪いことなどないと思う」と、標高1560メートルに位置するダボスの住民は、クロスカントリースキーのルートに向かう途中でこう話した。

トランプ氏の到着に備え、米当局者はすでにスイス入りしているが、会議の開催期間中に宿泊するかどうかも含め、スケジュールの詳細は明らかにされていない。

トランプ大統領のダボス訪問にはムニューシン財務長官のほか、ティラーソン国務長官やロス商務長官、娘婿のクシュナー氏も随行するが、大統領は会議には1日だけ参加し、スピーチを行った後にすぐ出発する可能性もある。

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