最新記事

テクノロジー

米金融安定監督評議会「フィンテック、仮想通貨は従来の金融制度を阻害」

2017年12月15日(金)10時07分

12月14日、米金融安定監督評議会(FSOC)は、各金融監督機関に対し、業界内の技術革新に伴うリスクを注視するよう求めた。8日撮影(2017年 ロイター/Dado Ruvic)

米金融安定監督評議会(FSOC)は14日、各金融監督機関に対し、業界内の技術革新に伴うリスクを注視するよう求めた。ITと金融が融合した「フィンテック」やビットコインなどの仮想通貨が従来の金融サービスを阻害する恐れがあると警告した。

FSOCは「技術の新たな応用は阻害要因となる可能性があり、予測が困難なリスクや脆弱性を生じさせる恐れがある」としたうえで、当局に対し新たな商品やサービスの特定・調査を継続するよう求めた。

FSOCは金融システムのリスクに対応するために創設された機関で、金融監督当局のトップで構成されている。今回のコメントによって、当局がビットコインやネット銀行、ブロックチェーン(分散台帳)などの新規分野に監督権限を拡大させることを視野に入れていることがあらためて示された。

FSOCはサイバーセキュリティーに関する規則を強化することも提案し、金融監督当局にサードパーティーのサービスプロバイダーを監督する権限を与える法案を可決するよう議会に求めた。

トランプ大統領は経済成長を押し上げるため金融規制緩和を進める方針を掲げており、金融業界ではFSOCの動向が注目されている。

トランプ大統領就任後初めてとなった今回の年次報告書でFSOCは、将来の潜在的なリスクを監視しながら可能な分野で規制を緩和するよう各当局に求めた。

「金融監督当局は可能な分野で金融システムの強さを損なうことなく、引き続き規制の重複などに対処し、時代遅れの規制を見直すとともに、金融機関の規模や複雑さに応じて規制を調整する必要がある」とし、銀行の自己勘定取引を制限する「ボルカールール」について見直しを行うよう各当局に求めた。

FSOCはムニューシン財務長官がトップを務める。財務省は既に規制の見直しに関する提案を公表しており、ムニューシン長官はFSOCがこの取り組みを主導すべきだとしている。

[ワシントン 14日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:闇に隠れるパイロットの精神疾患、操縦免許剥奪

ビジネス

ソフトバンクG、米デジタルインフラ投資企業「デジタ

ビジネス

ネットフリックスのワーナー買収、ハリウッドの労組が

ワールド

米、B型肝炎ワクチンの出生時接種推奨を撤回 ケネデ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中