最新記事

貿易

NAFTA再交渉「急ピッチで進展」 年内妥結を再確認

2017年9月6日(水)11時17分

9月5日、メキシコで開かれていた米国、カナダとの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の第2回会合が5日閉幕した。3カ国は協議に進展があったと表明、年内に交渉を終える方針をあらためて確認した。写真は左から、カナダのフリーランド外相、メキシコのグアハルド経済相、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表(2017年 ロイター/Edgard Garrido)

メキシコで開かれていた米国、カナダとの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の第2回会合が5日閉幕した。3カ国は協議に進展があったと表明、年内に交渉を終える方針をあらためて確認した。

会合では、一部の提案について文言の調整を行った。

第3回会合は今月23─27日にカナダのオタワで行う。

トランプ米大統領はNAFTAを破棄する考えも示唆していたが、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表、カナダのフリーランド外相、メキシコのグアハルド経済相は、声明でNAFTA破棄を否定。

「3カ国は新たなNAFTAの交渉に完全にコミットしている。新たなNAFTAは、北米諸国の競争力を強化し、域内の貿易を拡大し、国際的な競争に力を合わせて立ち向かうものだ」と表明した。

3カ国によると、5日間にわたる会合では、複数の提案に関する文言を調整した。今後も調整を続ける。

ライトハイザー代表によると、交渉が完全にまとまった分野はないが、中小企業、デジタル貿易、環境、サービス分野の文言調整で進展があった。

同代表は「2回分の交渉を1回で済ませたような気分だ。超高速で作業が進められている」と述べた。

グアハルド経済相によると、第3回会合では、メキシコの賃金、原産地規制、米国の対メキシコ貿易赤字などの問題が協議される。

3カ国は「多くの分野で重要な進展があった。今後数週間でさらに進展があると予想している」ことを明らかにした。

メキシコの有力企業団体トップによると、エネルギーや通信分野のほか、投資に関する課題や中小企業の状況改善、税関手続きの効率化などで進展があった。

[メキシコ市 5日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国新築住宅価格、6月は前月比-0.3% 過去8カ

ビジネス

大阪万博の米ナショナルデー、政府参加者は調整中=赤

ビジネス

米出版マグロウヒルがIPO計画、評価額42億ドル目

ビジネス

英政府、EV割引制度を導入へ 排出量実質ゼロへ向け
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機」に襲撃されたキーウ、大爆発の瞬間を捉えた「衝撃映像」
  • 2
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中にまさかの居眠り...その姿がばっちり撮られた大物セレブとは?
  • 3
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別「年収ランキング」を発表
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 6
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 7
    【クイズ】次のうち、生物学的に「本当に存在する」…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 10
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 5
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中