最新記事

人種問題

アメリカ東部デモ衝突後のトランプ会見、「白人主義も非難」=政府

2017年8月14日(月)09時06分

8月13日、米東部で白人至上主義のデモとこれに抗議する集団の間で衝突が12日に起きた問題で、ホワイトハウスはトランプ大統領が会見で批判した対象には「クー・クラックス・クラン(KKK)」などの白人至上主義団体も含まれると釈明した。写真は、抗議する集団に車が突入したことを受け、抗議するデモ参加者。カリフォルニア州で12日撮影(2017年 ロイター/Stephen Lam)

米東部で12日、白人至上主義のデモとこれに抗議する集団の間で衝突が起きた問題で、ホワイトハウスはトランプ大統領が会見で批判した対象には「クー・クラックス・クラン(KKK)」などの白人至上主義団体も含まれると釈明した。

バージニア州シャーロッツビルでの衝突では抗議する集団に自動車が突入するなどで32歳の女性が死亡、19人が負傷し、5人が重体に。別の衝突では催涙スプレーが使用され、15人が負傷した。

トランプ大統領は会見で「われわれは可能な限り強い言葉で、この日の多方面における敵対感情、憎悪、暴力を非難する」と述べた。

だが野党民主党だけでなく共和党からも、今回の衝突に対しトランプ大統領が会見を行うのが遅れた上、白人至上主義を非難しなかったとの批判が噴出した。

これに対しホワイトハウスは13日、記者団に電子メールを送付。「大統領は声明で、あらゆる形での暴力、敵対感情、憎悪を強く非難した。これには無論、白人至上主義、KKK、ネオナチなどあらゆる過激派集団が含まれる。大統領は国民の結束を呼び掛けた」と説明した。大統領はこの時、所有するニュージャージー州のゴルフ場におり、メールの差出人は「ホワイトハウス報道官」となっている。

シャーロッツビルのシグナー市長(民主党)はCNNで大統領を批判。「何度も言及すべき言葉がある。それは自国民によるテロと、白人至上主義。今週末にわれわれが目撃したものだ」と述べた。

[シャーロッツビル(米バージニア州) 13日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、22年1月以来の低水準

ワールド

アングル:コロナの次は熱波、比で再びオンライン授業

ワールド

アングル:五輪前に取り締まり強化、人であふれかえる

ビジネス

訂正-米金利先物、9月利下げ確率約78%に上昇 雇
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS攻撃「直撃の瞬間」映像をウクライナ側が公開

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 5

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 6

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 7

    「TSMC創業者」モリス・チャンが、IBM工場の買収を視…

  • 8

    元ファーストレディの「知っている人」発言...メーガ…

  • 9

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 10

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中