最新記事

日本政治

安倍改憲シナリオ、支持率下落で自民内に異論 政権維持に解散も

2017年7月31日(月)16時14分

7月31日、安倍晋三首相の描く改憲シナリオの実現に暗雲が立ち込めてきた。内閣支持率の低下を背景に、自民党内で改憲案の早期とりまとめに異論が出てきているためだ。写真は首相官邸で28日撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

安倍晋三首相の描く改憲シナリオの実現に暗雲が立ち込めてきた。内閣支持率の低下を背景に、自民党内で改憲案の早期とりまとめに異論が出てきているためだ。連立与党・公明党も慎重姿勢で、2020年の改正憲法施行という安倍首相の目標達成のハードルは大幅に上がっている。これに対応するように、自民党内では今秋にも衆院解散があるとの観測が浮上。安倍首相の政治的な判断への注目度が、にわかに高まってきた。

支持率低下、改憲発議困難の声

「これからは、総裁だから何でもごもっともとはいかなくなる」──。自民党・憲法改正推進本部顧問の野田毅衆院議員は、同党内にくすぶる安倍首相への空気を代弁してこう述べた。

安倍首相は5月3日、憲法改正を求める集会にビデオメッセージを公表し、2020年を新しい憲法が施行される年にしたいと表明。

6月24日には、秋の臨時国会中に国会の憲法審査会で自民党の憲法改正案を提案したいと表明。憲法改正に関する党内手続きの加速化にリーダーシップを発揮する意向を示した。

首相側近の下村博文・自民党幹事長代理は6月25日、自民党の改憲案を11月上旬までにまとめる必要がある述べた。

しかし、7月2日の都議選で自民党が大敗し、その後の世論調査で内閣支持率が急落すると、自民党内の憲法改正に対するムードは、大きく変わってきた。

野田氏の発言は、支持率下落による安倍首相の求心力低下がはっきりしている中で、当初の安倍首相の目論見通りに憲法改正の手続きを進めるのは難しくなっているとの見立てを示したといえる。

ある自民党議員も「安倍内閣の支持率が大幅に低下している中で、憲法改正の議論を強力に推し進めるのは難しいとの党内のムードが急速に強まっている」と話す。

というのも、改憲内容を巡って党内が一致しておらず、安倍首相の提案がすんなり通るのか不透明となってきたことがある。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロシア・ウクライナ復活祭停戦、発効数時間で双方が違

ワールド

米イラン協議決裂、核・ホルムズ海峡で溝埋まらず 停

ワールド

中国、台湾向け観光規制緩和など新措置 野党党首訪中

ビジネス

円高につながる金融政策、「一つの選択肢」=赤沢経産
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康を守るはずのサプリが癌細胞を助ける? 思いがけない副作用に研究者が警鐘
  • 2
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦によって中国が「最大の勝者」となる理由
  • 3
    新しいアメリカンドリームは「国外移住」...5人に1人が海外を希望する時代
  • 4
    中国が恐れる「経済ドミノ」
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    【銘柄】イラン情勢で「任天堂」が急落 不確実な相…
  • 7
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 8
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 9
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 10
    革命国家イラン、世襲への転落が招く「静かな崩壊」
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 7
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 8
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 9
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 10
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中