最新記事

アメリカ政治

米上院共和党、オバマケア改廃案公表 保守派反発で先行き不透明

2017年6月23日(金)07時39分

 6月22日、米共和党の上院指導部は、医療保険制度改革(オバマケア)の改廃案を公表した。富裕層向けの課税を撤廃する一方、コスト削減に向け、貧困層向けの支援を削減する。写真は共和党のマコネル上院院内総務、22日ホワイトハウスで撮影(2017年 ロイター/Kevin Lamarque)

米共和党の上院指導部は22日、医療保険制度改革(オバマケア)の改廃案を公表した。富裕層向けの課税を撤廃する一方、コスト削減に向け、貧困層向けの支援を削減する。

草案は共和党のマコネル上院院内総務を中心に指導部が策定。すでに可決済みの下院案の骨組みをおおむね踏襲しているが、複数の主要項目で異なる内容となっている。

上院案では、オバマケアの原資となっていた富裕層向けの純投資所得税を廃止する。共和党はこの富裕層向けの税をかねてから攻撃の標的としていた。

またオバマケアに盛り込まれているメディケイド(低所得者向け公的医療保険)拡大を2021─24年の3年で段階的に縮小し、2025年以降は下院案を上回る削減を実施する。州がメディケイド対象者の一部に働くことを義務付けることも認める。

だが、上院案の発表後、ランド・ポール上院議員ら共和党保守派4人は「賛成票を投じる用意は整っていない」とする声明を発表。ポール議員は「草案はオバマケアを撤廃していない」などとして、現在の形では賛成できないとの立場を表明した。

オバマケアの問題点の修正は支持するものの、撤廃には応じない構えの野党・民主党指導部も即座に法案を批判した。

共和党保守派4人の支持が得られなかったことで、法案の行方は不透明だ。民主党は共和党から3人の造反者を確保するだけで、廃案に持ち込むことができる。

[ワシントン 22日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB現行策「適切」、中東起因の物価リスク警戒=セ

ワールド

トランプ氏、イラン新指導者が停戦要請と投稿 イラン

ワールド

トランプ氏、「出生地主義」巡る最高裁口頭弁論に出席

ワールド

日仏首脳会談、イラン情勢「適切な取り組みに貢献する
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 3
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 4
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 5
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 6
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 7
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 8
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 9
    「え、なんで?」フライト中に操縦席の窓が覆われて…
  • 10
    韓国・週4.5日労働制が問いかけるもの ──「月曜病」解…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中