トランプ米大統領、シカゴに部隊派遣の可能性否定せず

　８月２５日、トランプ米大統領（写真）は軍部隊をシカゴに派遣する可能性があり、犯罪を取り締まるためならどこにでもすぐに展開する用意があると述べた。写真は同日、ワシントンのホワイトハウスで撮影（２０２５年　ロイター/Jonathan Ernst）

Idrees Ali　Emily Schmall

[ワシントン ２５日 ロイター] - トランプ米大統領は２５日、軍部隊をシカゴに派遣する可能性があり、犯罪を取り締まるためならどこにでもすぐに展開する用意があると述べた。

トランプ氏は今月、無法状態が続いているとして首都ワシントンの警察を連邦政府の管轄下に置き、派遣した州兵に市内パトロール中の武器携行を許可しており、ボルティモアやシカゴといった民主党が支配する都市に軍部隊を派遣すると警告している。

トランプ氏は２５日、国防総省がシカゴへの部隊派遣を準備しているかという質問に対し、「われわれは２４時間以内の通告でどこにでも行くことができる」と指摘。

「彼らは助けを必要としている。われわれは待つかもしれないし、待たないかもしれない。とにかく行ってやるかもしれない。おそらくそうすべきだろう」と語った。

シカゴがあるイリノイ州のプリツカー知事は連邦政府の介入を要請していないと述べた。イリノイ州司法長官は、連邦政府によるシカゴへの部隊配備を阻止するために法的措置を取ると語った。

プリツカー氏は、トランプ氏が政敵を威嚇するために、民主党支持州・都市に部隊を派遣する正当な理由を探していると批判した。

シカゴは長い間、銃による暴力事件が多発していたが、殺人事件を含む犯罪は減少している。

同市のジョンソン市長は２５日、記者団に対し、近年の連邦政府の資金援助により、同市の殺人率は前年比で３０％以上減少したと述べた。