最新記事

キャリア

内向型人間がいないと多くのプロジェクトは成立しない

2017年5月30日(火)21時51分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

チームの中の「内向型人間」

「内向型人間」はチームワークができないのか?

「内向型人間」はひとりで仕事をしたり、考えたりするのが好きです。だからチームワークが苦手だと思われがちです。一方「外向型人間」はチームワークが大好きなので得意にも見えます。ですがこの見方は当たっていません。「内向型人間」がいないと多くのプロジェクトは成立しませんし、チーム自体も実力を最大限発揮することはできません。しかし「内向型人間」は「外向型人間」とは違う行動をし、チームメイトから過小評価されることが多いのは事実です。

チーム内で過小評価される「内向型人間」

「内向型人間」は「静かな人」です。チームワークだからといって、そのことを変える必要があるでしょうか? 「内向型人間」は自分があげた成果が他のチームメイトから認められると実力を発揮しはじめます。しかしチームメイトから認められるかどうかは、専門分野や企業構成や同僚や上司の見解やチーム内の「内向型人間」と「外向型人間」の比率といった要因に左右されます。

 知り合いのザビーネは、数か月前まで大手コンツェルンの社員で、あるプロジェクトチームに所属していました。彼女ともうひとりの同僚は「外向型人間」ばかりのチーム内でまさに日陰の存在でした。プロジェクトマネージャーである女性上司はザビーネに「プロジェクトチームから出て行って欲しい」と遠まわしに言いました。ザビーネには個性と積極性が足りないと思っていたからです。ザビーネは彼女の意向を受け入れ、他企業に履歴書を送り、採用が決まり、以前よりもいいポジションで働けることになりました。計算や見本作成が得意なだけでなく、部署間の連絡を取りまとめることに長けていたからです。プロジェクトマネージャーはそんなザビーネの特性を知りませんでした。ただ「静か」だからという理由だけで彼女を過小評価していたからです。そうこうしているうちにそのツケはまわってきました。チーム内の情報収集がうまくいかなくなり、作成した見本についてクライアントからクレームを受けてしまったのです。プロジェクトマネージャーはそれでも自分の非を認めようとはしませんでした。それどころか「あなたが注意しなかったからこうなったのよ」とザビーネを最後に非難したのでした。

特性が認められなかったら

「内向型人間」の多くがザビーネのような経験をしています。強みを活かせさえすれば成果をあげ、チーム全体に貢献できるのに、チームメイトからは「もの静かで何もできない」と決めつけられてしまうのです。「外向型人間」は「内向型人間」の長所に気づけない、というのが「内向型人間」が評価されにくい理由でしょうか? これには「はい」とも「いいえ」とも答えられます。なぜなら「内向型人間」は自らの強みと成果をアピールすることが少なすぎる、というのも評価されにくい理由だからです。

※第5回:ひとり黙々と仕事がしたいあなたへ:チームワークを成功させる方法


『内向型人間のための人生戦略大全』
 シルビア・レーケン 著
 岡本朋子 訳
 CCCメディアハウス

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガリニューアル!
 ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米国務長官、ミュンヘン安保会議出席へ 米代表団50

ビジネス

アポロ、xAI関連の事業体に約34億ドル融資へ=報

ビジネス

米消費者の1年先インフレ期待低下、雇用見通し改善=

ワールド

トランプ政権、解雇された連邦職員の異議申し立て制限
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 3
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業績が良くても人気が伸びないエンタメ株の事情とは
  • 4
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    「二度と見せるな」と大炎上...女性の「密着レギンス…
  • 8
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 9
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 10
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 7
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 8
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 9
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 10
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中