最新記事

インターネット

企業が動画マーケティングで成果を出す方法とは?

2017年5月30日(火)15時05分
小林大祐

Pinkypills-iStock.

<動画コンテンツが爆発的に広がり、今や企業にとっても重要なマーケティング手法となっている>

料理の動画に動物の動画、ドローンで空撮された動画に、記者会見やニュース現場の動画......。最近はフェイスブックのタイムラインを眺めていても、惹きつけられる投稿は動画が多い。

静止画と文字で構成された記事を読むよりも、"見るだけ"でいい動画はユーザーにとって敷居が低い。スマートフォンの普及によって、いつでもどこでも視聴が可能になったことで、ネットの動画コンテンツは爆発的に広がっている。

情報を発信する企業にとっても、視聴者に向けて印象に残りやすいメッセージを届けられる動画は、パワフルで魅力的なコンテンツだ。さらには、フェイスブックやYouTubeではなく自社サイトで配信した場合、ユーザーの滞在時間延長やSEO(検索エンジン最適化)の向上につながるという利点もある。

しかし当然ながら、動画マーケティングに取り組めば、どの企業も成果を得られるとは限らない。適切なタイミングで、適切な情報を視聴者に提供しなければ、せっかくの投資も水の泡になってしまうのだ。

webtech170530-1.jpg

テレビCMをネットで配信するだけでは効果を得られない

動画マーケティングにおいて企業が陥りがちな失敗例として、目的(期待する効果)をはっきり設定せずに実行してしまうということがある。

例をあげてみよう。

定期的にテレビCMを流しているA社が、YouTubeなどの動画配信サイトに公式チャンネルを設け、自社サイト上とともに、商品CMの動画配信をスタートさせた。しかし、再生数などの基礎指標は一応モニターしているものの、その数字がどのような成果につながっているのかは把握できていない――。

webtech170530-2.png

そうなれば、A社は継続的な動画マーケティングのプランを立てられないだろう。問題の根本は、誰に向かって、何を伝え、その結果どういう効果を得たい、といった目的を定めずに漠然と進めてしまったことにある。

本来であれば、商品の存在を知らしめニーズを掘り起こす「認知」層向け、商品理解を促す「サーチ」層向け、商品購入が最終的な目標となる「アクション」層向け、とターゲット層を定めなければならない。発信したいターゲット層を明確にすると、伝えるべき情報、メディアの選定の最適化が図れ、ブレのない動画マーケティングを展開できるのだ。

A社のように、幅広いテレビ視聴者に向けたCM動画をただ配信するだけでは、「認知」層、「サーチ」層、「アクション」層のいずれにもリーチできず、まったく効果のないマーケティングに終わってしまう。

しばらく更新されていない企業の動画公式チャンネルを見かけることがあるが、放置しておくと企業(ブランド)イメージの低下につながる危険性もある。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=反発、イラン巡る外交に期待 ハイテク

ビジネス

NY外為市場=ドル反落、中東懸念後退でリスク選好回

ワールド

イラン、CIAに停戦協議打診も返答なし イスラエル

ワールド

トルコ、イランの弾道ミサイル迎撃 NATO防空シス
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 2
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られる」衝撃映像にネット騒然
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    「外国人が増え、犯罪は減った」という現実もあるの…
  • 6
    「イランはどこ?」2000人のアメリカ人が指差した場…
  • 7
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 8
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 9
    戦術は進化しても戦局が動かない地獄──ロシア・ウク…
  • 10
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 9
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 10
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中