最新記事

インターネット

企業が動画マーケティングで成果を出す方法とは?

2017年5月30日(火)15時05分
小林大祐

データを元に動画のサムネイルを変更したり尺を調整したり

また、もし企業が目的を明確に設定していたとしても、思惑通りにユーザーが動かないのがコンテンツマーケティングの難しさだ。動画は消費者にとって大きなインパクトを与えるコンテンツだからこそ、マーケティングにおけるさまざまな分析・解析は不可欠であろう。

公開した動画の再生数や再生時間はもちろんのこと、視聴された時間帯やユーザーの属性、デバイス比率(PCか、スマートフォンか)といったデータは、他のウェブマーケティングと同様、重要な指標となる。そのデータも、数値を追いかけるだけでなく、そうなった根拠をしっかり検証すべきだ。

例にあげたA社のような「動画を公開した後は、特に何もしていない」という企業は少なくないが、先進的な企業はこうした分析・解析をすでに行っている。

例えば、再生率(動画プレーヤーの表示数のうち再生された割合)を元に動画のサムネイルや自社サイト上での表示位置を変更したり、完視聴率(再生された動画が最後まで市長された割合)や離脱時間を動画の長さ(尺)や内容の調整に生かしたり、といった具合だ。

これらのデータを活用して、動画マーケティングの精度をブラッシュアップしていくのである。

webtech170530-3.png

動画マーケティングの支援企業が続々登場している

サイバーエージェントによる市場調査(昨年11月)によれば、2016年の日本の動画広告市場は前年比157%となる842億円に達する見通し。今や動画は、企業にとっても消費者にとっても、重要な役割を担うコンテンツだ。

ソーシャルメディアをどう活用するのか、効率よくマルチデバイスに配信するにはどうすればいいか、作成した動画の管理やユーザーの管理はどうすべきか......。課題はまだまだ山積しているが、動画マーケティングで成功するために、企業はより一層戦略を深掘りして取り組むべきであろう。

どのような戦略を練り、分析・解析をどう行っていくか。そのために近年、企業の動画マーケティングをサポートするサービスが続々登場している。

例えばMikMakは、インスタグラムやスナップチャットに投稿された企業の動画広告から、ユーザーがそれらのSNSを離れることなく直接ブランド製品を購入できるようにするソリューションを提供。WochitWibbitzは、メディア企業に対し、自動化ツールによる安価な動画制作をサポートしている。

一方、動画配信ソリューションのリーディングカンパニーであるブライトコーブ(日本法人もある)は、動画配信の管理、配信後のインサイト分析、動画ポータルサイトの制作、マーケティングオートメーション/CRM(顧客関係管理)との連携など、さまざまな機能を盛り込んだ「Brightcore Video Marketing Suite」を提供している。管理者の負担が大幅に削減されるメリットもあり、日本でもすでにNECや全日空で導入事例があるという。BtoBマーケティングにも効果的と注目されているようだ。

動画マーケティングの市場で勝ち抜くには、自社だけで課題を解決しようとするよりも、これらの専門チームと取り組むのがいいのかもしれない。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ミネソタ州に兵士1500人派遣も、国防総省が準備命

ワールド

EUとメルコスルがFTAに署名、25年間にわたる交

ワールド

トランプ氏、各国に10億ドル拠出要求 新国際機関構

ワールド

米政権、ベネズエラ内相と接触 マドゥロ氏拘束前から
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 2
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 3
    DNAが「全て」ではなかった...親の「後天的な特徴」も子に受け継がれ、体質や発症リスクに影響 群馬大グループが発表
  • 4
    シャーロット英王女、「カリスマ的な貫禄」を見せつ…
  • 5
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 6
    「リラックス」は体を壊す...ケガを防ぐ「しなやかな…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 9
    中国ネトウヨが「盗賊」と呼んだ大英博物館に感謝し…
  • 10
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 6
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中