最新記事

日本社会

外国人技能実習、昨年の不正行為383件 賃金不払いで失踪も

2017年3月9日(木)13時26分

3月9日、法務省入国管理局は8日、2016年に外国人技能実習制度実施機関に、不正行為があったと通知した事例が、383件だったと発表した。件数は現行制度が施行された2010年以降で最多。写真は都内の建設現場で働くクルド人ら。都内で2015年10月撮影(2017年 ロイター/ Thomas Peter)

法務省入国管理局は8日、2016年に外国人技能実習制度実施機関に、不正行為があったと通知した事例が、383件だったと発表した。件数は現行制度が施行された2010年以降で最多。通知された受け入れ機関の数は239と、前年の273から減少した。

不正行為の内容は、賃金不払いや労働時間など労働関係法令違反が134件、不正行為を隠蔽(いんぺい)する目的で偽造文書を提出したなどが94件、申請内容と異なる機関で実習をさせたのが51件、など。

不正行為を通知された受け入れ機関の業種別では、農業・漁業67機関、繊維・衣服61機関、建設38機関、機械金属関係14機関、食品製造13機関だった。

外国人技能実習制度は、本来、途上国の人材育成を目的に、日本の企業や農家などで技術を習得してもらう制度だが、実際は、農業や建設現場の人手不足を背景に、安価な労働力確保の場として利用されるケースが多い。

実習生には職場を変わる選択肢が与えられていないため、長時間労働や賃金不払いを苦に実習生が失踪する事例が増え、国際人権団体も問題視している。

こうした状況を受け、昨年11月、受け入れ先の監督強化などを含む技能実習適正化法が国会で可決成立した。

(宮崎亜巳)

[東京 9日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

習氏が国民党主席と北京で会談、「中国は断じて台湾独

ワールド

石油輸送管「ドルジバ」、春のうちに修理完了へ=ゼレ

ワールド

中国、台湾周辺に艦船100隻展開 異例の規模で警戒

ビジネス

安川電機、今期純利益33%増見込む AI・半導体関
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 2
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 3
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡散──深まる謎
  • 4
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 5
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 6
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 7
    戸建てシフトで激変する住宅市場
  • 8
    高学力の男女で見ても、日本の男女の年収格差は世界…
  • 9
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 10
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 4
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中