最新記事

アメリカ政治

米下院、オバマケア代替法の採決24日に延期 可決見通せず

2017年3月24日(金)09時58分

3月23日、米下院は、予定していた医療保険制度改革(オバマケア)代替法案の採決を24日に延期した(2017年 ロイター/Aaron P. Bernstein)

米下院は23日、この日予定していた医療保険制度改革(オバマケア)代替法案の採決を24日に延期した。

トランプ大統領は、同法案に懐疑的な共和党議員の説得に努めたが、法案の可決はなお見通せない状況だ。

23日は民主党のオバマ前大統領が7年前にオバマケア法案に署名し、成立させた日でもあり、トランプ大統領と共和党指導部はこの日の採決でオバマケア見直しを決定づけ、共和党の勝利を強調する狙いだった。

下院のオバマケア代替法案には、保険未加入者への罰金廃止や、メディケイド(低所得者向け公的医療保険)の予算縮小などが盛り込まれている。

共和党保守派は、代替案はオバマケアと大差なく不十分だと批判。逆に同党の穏健派からは、有権者に痛みをもたらすとの懸念も出ている。

NBCは、行政管理予算局(OMB)のマルバニー局長が23日夜の会合で、トランプ大統領はオバマケア代替法案を巡る交渉を終え、24日の採決を望んでいると語ったと伝えた。

下院の共和党保守派を率いるメドウズ議員によると、話し合いはまだ終わっておらず、法案可決に必要な数の賛成票はまだ集まっていない。同議員は「合意できると楽観している」と記者団に語った。

NBCニュースは米国時間23日午前の段階で、下院共和党議員30人が否決、または否決に傾いているとの票読みを伝えていた。共和党から21人を超える造反者が出れば、法案は否決される見通し。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米・イランが間接協議、域内情勢のエスカレーション回

ワールド

ベトナム共産党、国家主席にラム公安相指名 国会議長

ワールド

サウジ皇太子と米大統領補佐官、二国間協定やガザ問題

ワールド

ジョージア「スパイ法案」、大統領が拒否権発動
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバいのか!?

  • 3

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイジェリアの少年」...経験した偏見と苦難、そして現在の夢

  • 4

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 5

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 6

    時速160キロで走行...制御失ったテスラが宙を舞い、4…

  • 7

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 8

    チャールズ英国王、自身の「不気味」な肖像画を見た…

  • 9

    「裸に安全ピンだけ」の衝撃...マイリー・サイラスの…

  • 10

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 7

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 8

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 9

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中