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英EU離脱

英メイ首相、ハードブレグジット懸念で火消し躍起 ポンド売り継続

2017年1月10日(火)11時03分

1月9日、メイ英首相(写真)はEU単一市場からの離脱は不可避ではないとの認識を示した。写真は9日、ロンドンで撮影(2017年 ロイター/Dan Kitwood/Pool)

 メイ英首相は9日、欧州連合(EU)単一市場からの離脱は不可避ではないとの認識を示した。

 首相は8日、テレビ番組のインタビューで、EU加盟の「一部」を維持することはできないと発言。これが移民抑制を優先し単一市場からの離脱も厭わないハードブレグジット(強硬な離脱)を示唆したと受け止められ、ポンドは急落した。

 メイ首相は従来からの自身の立場を誤って伝えたとしてメディアを批判、単一市場からの離脱は不可避ではないとし、投資家の懸念払しょくに努めた。だが、ポンドが10週間ぶり安値から持ち直すには至らず、ポンドは対ドルで1%以上、対ユーロで1.2%下落している。

 メイ首相はこの日、「私がハードブレグジットは絶対に不可避と考えているような報道を行なっているのは間違い」とし、「私はハード、ソフトブレグジットのいずれの表現も受け入れておらず、英国にとり野心的で最善の条件を実現することを目指す」とした。

[ロンドン 9日 ロイター]


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