最新記事

イギリス経済

イギリス主要銀行ストレステスト、RBSが不合格 資本増強必要

2016年12月1日(木)10時44分

 11月30日、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)金融政策委員会(FPC)は、国内主要7行に実施したストレステストの結果を発表した。ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)が不合格で、資本増強が必要になると指摘した。写真はエディンバラで2014年9月撮影(2016年 ロイター/Russell Cheyne)

イングランド銀行(英中央銀行、BOE)金融政策委員会(FPC)は30日、国内主要7行に実施したストレステスト(健全性審査)の結果を発表した。ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)が不合格で、資本増強が必要になると指摘した。

RBSはストレステストで指摘された約20億ポンド(24億9000万ドル)の資本不足に対応するため、不良債権売却やコスト削減など一連の措置を講じる方針を明らかにした。

新たな資本計画は中銀の健全性監督機構(PRA)の承認を既に得ており、市場から資金を調達する必要はないとした。

バークレイズは一部の項目で基準に届かなかったが、既に対策を発表していることから新たな資本増強計画を提出する必要はないとした。

スタンダード・チャータードも一部で基準を下回ったが、既に措置を講じているため新たに資本増強策を実施する必要はないとした。

HSBC、ロイズ・バンキング・グループ、ネーションワイド、サンタンデール(英国)に資本不足は見られなかった。

今回のストレステストは、世界経済と国内経済に対する衝撃を合わせて想定するなど、これまでで最も厳しい基準が適用された。

市場参加者からは、テストの結果は大勢の予想よりも悪い内容だったとの声が聞かれた。

KPMGの銀行担当パートナー、スティーブン・ホール氏は「CET1(普通株式等Tier1)比率やレバレッジ比率の平均低下率は、英国の共通ストレステストの歴史上、最大だ」と述べた。

中銀は英銀行システム全体の資本水準について、リスク加重資産に対する比率が13.5%と、十分な水準にあるとの見方を示し、RBSとバークレイズの資本不足を踏まえても、こうした認識に影響はないとした。

FPCは「深刻なストレスシナリオが広範囲で同時に発生した場合でも、銀行システムは全体として実体経済を支えることができる資本水準を確保している」と結論付けた。



[ロンドン 30日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

マクロスコープ:トランプ演説に政府内から「ため息」

ビジネス

焦点:米投資顧問、4─6月はリスク山積と警戒 株・

ワールド

金価格下落、トランプ氏がイランへの「猛攻撃」表明

ビジネス

自動車メーカー、米投資計画で関税とUSMCAの行方
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 3
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経済政策と石油危機が奏でる「最悪なハーモニー」
  • 4
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 5
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 6
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 7
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 8
    カンヌ映画祭最高賞『シンプル・アクシデント』独占…
  • 9
    「え、なんで?」フライト中に操縦席の窓が覆われて…
  • 10
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 7
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中