最新記事

ホテル

鬱蒼とした緑に映えるドーム型の建物。遺跡と共にあるアマンジウォの奇跡。

〜Amanjiwo〜 中央ジャワ/インドネシア

2016年11月24日(木)16時30分
せきねきょうこ(ホテルジャーナリスト)※mademe FIGARO.jpより転載

〜Amanjiwo〜 中央ジャワ/インドネシア

 インドネシアのジャワ島には鬱蒼と茂るジャングル、田んぼ、のどかな畑が各地に残っています。ジャワの特長といえばこうした豊かな自然と、煙を吐くメラピ火山など活火山や休火山など雄壮な山々が見渡せること。そこには優しい人々が昔ながらの生活をのんびりと送っています。

 アマンジウォがあるのは、ジャカルタから飛行機で1時間半。ジャワの玄関口から車でさらに1時間40分、中央ジャワのMagelanと言う村の郊外に連なる山の麓にひっそりと建っています。この村には、世界中からひっきりなしに人が押し寄せるユネスコ世界遺産の遺跡「ボロブドゥール寺院」が鎮座しているのです。アマンジウォは、8〜9世紀に造られたとされるボロブドゥール寺院に敬意を払い、1997年、その遺跡と共にあろうと建てられました。美しく、また神々しく、そして静謐な空気に包まれる希有なリゾートと言えるでしょう。

(参考記事)アンド・ビヨンド・ピンダ・フォレストロッジ クワズルナタル/南アフリカ:南アフリカでラグジュアリーな滞在とサファリを体験。

メノレ・ヒルズ(山)を背景にしたアマンジウォのメインプールと、その裏手にヴィラ群が見える。

01-bonvoyage-160627.jpg

客室ヴィラのベッドルーム。高い天井と大理石や花崗岩の柱など高級感が漂う。

03-bonvoyage-160627.jpg

ヴィラのパティオに造られたバレ。アフタヌーンティーも昼寝もOKの自由な寛ぎの場所。

02-bonvoyage-160627.jpg

ダレムジウォスィートのプライベートプール。ドームの屋根は両サイドの客室に泊まるゲストが共有で使えるオープンエアのリビングルーム。


 "平和なる魂"という意味を持つアマンジウォの入り口からは、3〜4km離れたボロブドゥール遺跡がまっすぐに見渡せ、まるで額縁に入った写真のようです。アマンジウォの存在は、世界最古で最大のこの仏教遺跡の存在なくしては語れません。設計者であるエド・タートル氏の世界感は、世界中の多くのリゾートファンを感動させるばかりか、タートル氏自身もアーキテクトとしての存在感がこのリゾートによって高く評価されることとなりました。

(参考記事)オーベルジュ・ドゥ・オオイシ 高松市/香川県 :ひっそりとグルメが集う、贅沢なオーベルジュ。

06-bonvoyage-160627.jpg

未だ陽の昇らない暗いボロブドゥールを訪ね、朝日の出るのを待つ瞬間。

07-bonvoyage-160627.jpg

遺跡での朝日を見学した後は、この馬車で村の散策や村の小さな豆腐工房などを見学。

04-bonvoyage-160627.jpg

朝陽を見て、村を散策した後は、風光明媚なアマンの秘密の場所に移り、やっとピクニック朝食へ。すでに用意されている朝食はアマンらしい贅沢なプレゼンテーション。


 滞在者の誰もが参加するアクティビティは、早朝4時45分にリゾートを出て、ボロブドゥール寺院の上に登り、朝日の出るのを待つことです。メラピ火山と隣の山の間に顔を出す感動的な朝陽を見た後は、近くの村を馬車で周り、その後絶景の地でピクニック朝食を楽しみリゾートに戻るという、素敵な1日の始まりです。(K.S)


AMANJIWO
Ds.Majaksingi, Borobudur, Magelan
Central Jawa, Indonesia
Tel:(62)293-788333
www.aman.com/resorts/amanjiwo
部屋数:36棟
料金:
ダレムジウォスイート:3000USドル(2016年7月31日まで/2016年9月1日〜12月19日まで)3100USドル(8月1日〜31日まで)
ボロブドゥールスイート:700USドル(2016年7月31日まで/2016年9月1日〜12月19日まで)800USドル(8月1日〜31日まで)
設備:レストラン、プール、ライブラリィ、ブティック、スパ・スィート、バレ、ギャラリィ、ほか

●問い合わせ先: アマン共通、日本語対応 0120-951-125(フリーダイヤル/平日11時〜19時)

Photo: Kyoko Sekine
※無断転載禁止

※当記事は「madame FIGARO.jp」からの転載記事です。

Figarojp_logo200.jpg

.

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

タイ中銀、バーツの変動抑制へ「大規模介入」 資本流

ワールド

防衛省、川重を2カ月半指名停止 潜水艦エンジンで検

ビジネス

中国、25年の鉱工業生産を5.9%増と予想=国営テ

ワールド

ゼレンスキー氏、年内の進展に期待 トランプ氏との会
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 5
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 6
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 7
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 8
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 5
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 6
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 7
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 8
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 9
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 10
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中