最新記事

タイ

タイのプミオポン国王死去、国民に愛され在位世界最長 王位はワチラロンコン皇太子が継承

2016年10月14日(金)11時02分

10月13日、タイ王室はプミポン国王が同日に病院で死去したと発表した。写真は2010年12月、バンコクで撮影(2016年 ロイター/Sukree Sukplang)

 タイ王室は、プミポン国王が13日、病院で死去したと発表した。88歳だった。1946年に王位を継承、在位期間は世界最長となっていた。

 一部のリスクアナリストや外交筋は、国王の死去を受け、経済が大きく混乱する公算は小さいとの見方を示した。

 王室によると、国王は現地時間午後3時52分(0852GMT、日本時間午後5時52分)に亡くなった。死因は公表されていない。

 息子のワチラロンコン皇太子が継承する見通しだが、プラユット暫定首相は、皇太子が国民と喪に服す時間を求めていることを明らかにした。

 国王死去を受け、国連の潘基文事務総長は、人権尊重に取り組むなどした国王の功績を大切にするよう期待する考えを示した。報道官が語った。

 米国のオバマ大統領は国王について、自国の発展に不断の努力を傾注したと述べた。

 産業団体の関係者らによると、各金融機関や金融市場は14日も、通常通り稼動するという。

 コンサルティング会社、ユーラシア・グループは、政府が来年の総選挙を2018年に延期する可能性があり、同国株式やタイバーツ相場の値動きが、国王死去直後に大きくなる公算があると、死去発表前の報告書で指摘した。

 投資環境への影響は、最初の服喪期間に設定される公算が大きい100日間に限られると分析。各企業が最初の服喪期間中、製品発表などのイベント開催を見送る公算が大きいとした。

 ただ、王位継承が順調に行われ、国王死去に伴う相場変動は長続きしないと予想した。

[ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ氏、イラン攻撃の成果誇示 原爆投下での戦争

ビジネス

米証取とSEC、上場企業の情報開示規則の緩和で協議

ワールド

アングル:イスラエルのネタニヤフ首相、イラン攻撃「

ワールド

米国務長官、ロシア追加制裁に慎重姿勢 「交渉の余地
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々と撤退へ
  • 3
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係・仕事で後悔しないために
  • 4
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 5
    都議選千代田区選挙区を制した「ユーチューバー」佐…
  • 6
    細道しか歩かない...10歳ダックスの「こだわり散歩」…
  • 7
    「子どもが花嫁にされそうに...」ディズニーランド・…
  • 8
    人口世界一のインドに迫る少子高齢化の波、学校閉鎖…
  • 9
    「温暖化だけじゃない」 スイス・ブラッテン村を破壊し…
  • 10
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 8
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 9
    「アメリカにディズニー旅行」は夢のまた夢?...ディ…
  • 10
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中