最新記事

ブロックチェーン

ブロックチェーンでIoTに革命 中国EVメーカーの巨大プロジェクト

2016年10月7日(金)18時57分
ドナルド・パワー ReadWrite[日本版]編集部

ワンシャンはネット時代の万里の長城を目指す? (c) ReadWrite[日本版]編集部

 ブロックチェーンの大きなうねりの中に、また新たな企業ワンシャンが300億ドル規模のスマートシティプロジェクトを引っさげて乗り込んできた。この中国の電気自動車メーカーは、9毛月下旬に上海で開かれたグローバル・ブロックチェーン・サミットで途方もない規模のプロジェクトを発表した。

 ワンシャンは、都市のイノベーションのためにブロックチェーンを取り入れたこのプロジェクトに300億ドルを投じるという。彼らはまず、本部を置く中国杭州で771万平方メートルの土地を買収する。

 業界の専門家たちは、ブロックチェーン技術はデバイスのすべてのトランザクション、コミュニケーション、変更を認証できることから、IoTに革命を起こすと予測している。そしてこの手の認証技術は、街中のあらゆるところからデータが湧き出すスマートシティにおいて非常に重要なものとなる。

「我々は、ブロックチェーンを使ってIoTデバイス同士のインタラクションを管理したいと考えている。スマート家電などもブロックチェーンを使って管理できる」と語るのは、ワンシャンの副役員 フェン・シャオ氏だ。

 同じような例で、ドバイ政府も今年の始めにスマートシティ戦略におけるブロックチェーンのあり方に興味を持っていると発表している。

 さて、ワンシャンがブロックチェーンをスマートシティ計画にどう取り込むのかについてはまだ検討中とのことだが、同社の代表はMicrosoftやIBMと将来のコラボレーションについて話をしているところだ。

 このプロジェクトにより、車・スマートシティ・ブロックチェーンの3つを包括するイノベーションの開発が行われることが期待される。例を挙げると、ブロックチェーンを使った都市環境の財産権の確認と執行、それによる電気自動車のコスト削減、などである。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米EV税控除、一部重要鉱物要件の導入2年延期

ワールド

S&P、トルコの格付け「B+」に引き上げ 政策の連

ビジネス

ドットチャート改善必要、市場との対話に不十分=シカ

ビジネス

NY連銀総裁、2%物価目標「極めて重要」 サマーズ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 2

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS攻撃「直撃の瞬間」映像をウクライナ側が公開

  • 3

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前の適切な習慣」とは?

  • 4

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 5

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 6

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 7

    「TSMC創業者」モリス・チャンが、IBM工場の買収を視…

  • 8

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 9

    元ファーストレディの「知っている人」発言...メーガ…

  • 10

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 8

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 9

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 10

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中