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ドンキホーテHD今期4.2%営業増益 インバウンドの伸びと国内消費冷え込みが追い風

2016年8月21日(日)20時40分

8月17日、ドンキホーテホールディングスは2017年6月期の連結営業利益が前年比4.2%増の450億円になるとの見通しを発表した。都内のドンキホーテの店舗で2014年5月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino/File Photo)

 ドンキホーテホールディングス<7532.T>は17日、2017年6月期の連結営業利益が前年比4.2%増の450億円になるとの見通しを発表した。消費者の節約志向が強まる中、価格競争力の高さから堅調な業績が見込まれている。

 トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト13人の営業利益予測の平均値は476億円となっている。連結売上高は同8.0%増の8200億円の予想で、予想数値をクリアすれば28期連続の増収・営業増益となる。

 髙橋光夫専務兼CFO(最高財務責任者)は、ロイターの取材に対し「消費マインドの下落や円高による輸出企業への影響などで、消費支出は厳しくなる。ディスカウント業態が消費の中心に来るため、ドンキホーテグループにもフォローの風となる」と述べた。

 新規出店は30店舗の純増になるとみている。

 一方、客数が1.0%増、客単価が1.0%減で既存店売上高は前年並みの計画。高橋CFOは、消費増税以降の消費動向や「爆買い」を含むインバウンドの伸びで既存店売上高が押し上げられてきたことから、「今期は数字を厳しくみている」とした。今期のスタートとなった7月の既存店売上高は3.7%増で、客数が1.9%増、客単価が1.8%増だった。

 インバウンド消費については、高級時計などの購買の減少により客単価は下落しているものの、客数は増加している。利益率の低い高額品の割合が低下していることで、粗利益率も向上しており、「実態は良くなっている」という。売上高に占める免税売り上げの比率は、前期の5.9%に対し、今期は6.5%とみている。

 16年6月期の連結売上高は前年比11.1%増の7595億円、営業利益は同10.4%増の431億円と会社計画を上回り、2桁の増収増益となった。

 好調だった既存店売上高に加え、新規出店も寄与した。6月末の店舗数は341店となり、前年6月末に比べて35店舗増加した。

 (清水律子)

[ロイター]


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